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ザック監督 大胆シャッフル、香川ら主力後半投入でギアチェンジ

[ 2013年11月17日 05:30 ]

<日本―オランダ>前半、指示を出すザッケローニ監督

国際親善試合 日本2―2オランダ

(11月16日 ゲンク)
 結果を残せず厳しい立場に追い込まれていたザッケローニ監督が、選手に救われた。「真ん中、サイドからの攻撃、速攻も良かった。内容はポジティブなもので、それこそが私が気にしていた点だった」。W杯欧州予選を無敗で突破したオランダを、あと一歩のところまで追い詰め満足げに振り返った。

 連敗した10月のセルビア、ベラルーシ戦はいずれも先発を固定。消極的な選手起用に疑問の声が上がっていた。そんな周囲の声を意識したのか、この日はFIFAランク8位の強豪を相手に思い切って先発を入れ替える大胆采配を見せた。1トップは過去3試合先発の柿谷ではなく大迫。さらにマンチェスターUで調子を上げている香川を外し清武を入れ、初めて遠藤を先発から外し山口を起用した。

 指揮官はボランチについて「理由の1つ目は山口を試合で見たかった。2つ目はベルギー戦が近いのでローテーションを組んだ」と説明した。中2日で試合が続くことも見据えたが、前半に関しては序盤こそ主導権を握ったものの、途中からは押し込まれ、必ずしも采配がはまったとは言えなかった。後半開始からは、長谷部に代え遠藤、清武に代え香川を投入。攻撃の主力がそろったチームはギアチェンジし、オランダのお株を奪う攻撃で相手ゴールに迫った。

 「オランダに対してここまでの試合をするのは簡単ではない」。結果オーライの部分もあったが、連敗を2で止め何とか面目を保った指揮官。ただ、今回のオランダはエースFWファンペルシーや10年W杯南アフリカ大会の日本戦で得点を決めたスナイダーらビッグネームがケガのため不在。前日15日の練習でレギュラーDFのマルティン・インディが負傷離脱するアクシデントにも助けられた。名誉挽回に気合の入っていた選手に救われた側面もある。そして、勝ち切れなかったという事実。W杯イヤーの来年は3月のキリン杯以外、ほとんど強化試合が組めない。年内最後のベルギー戦は、真価を問われる重要な一戦になる。

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2013年11月17日のニュース