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G大阪1年でJ1復帰 遠藤弾だ4発快勝!

[ 2013年11月4日 06:00 ]

<G大阪・熊本>前半8分、ヘディングで先制点を決めた遠藤

J2第39節 G大阪4―0熊本

(11月3日 万博)
 G大阪が1年でJ1復帰を決めた。J2第39節が各地で11試合が行われ、G大阪は遠藤保仁(33)のゴールなどで熊本に4―0で快勝。勝ち点を80に伸ばし首位に浮上した。神戸と0―0で引き分けた3位京都との勝ち点差を10に広げ、3試合を残して自動昇格の2位以内が確定した。横浜FCの三浦知良は松本戦で自身のJ2最年長得点記録を更新する46歳8カ月8日でゴールを奪った。

 体勢を崩しながらゴールを奪った。華麗なFKでも、技ありのアシストでもない。前半8分、遠藤は左からの二川のクロスを必死に頭で合わせた。勝たなければ昇格決定が持ち越しとなる大事な一戦。キャプテンの執念が勝ち点3をもたらし、そして試合終了から6時間後の“吉報”を呼び寄せた。神戸が京都に引き分けると、「昇格が決まって良かった。リーグ戦は途中ですし、優勝を目指して残り3試合も頑張ります」とクラブを通じてコメントした。

 降格が決まった昨年12月1日。「まだ契約が残っているので」とクラブに残った。日本代表の中心で、移籍を勧める声もあった中、「結果を出せないのは主力の責任」とあえてJ2での戦いを選択した。

 職人かたぎで闘志を前面に押し出すタイプではない。しかし、初めて経験する主将で自らも成長した。出場機会に恵まれない若手に「結果を出し続けることが大事」と声をかけて鼓舞。9月29日の愛媛戦に敗れた後には自ら音頭を取り、選手のみのミーティングを開いた。日本代表もこなす過密日程の中、9月以降のリーグ戦は常に負傷を抱えてのプレー。それでも「代表の宿命」と弱音は吐かなかった。J2ならではの荒れたピッチや5時間に及ぶこともあった長時間のバス移動も言い訳にはしなかった。

 守備に重点を置くチームが多いJ2。「攻撃的なチームの優勝は難しい。それでも攻撃的に美しく勝つというガンバのスタイルは継続させたい」と美学を貫いた。この日も7月に復帰した宇佐美がゴールするなど4点。遠藤がリーグ最多93得点のチームを操った。再びJ1の舞台が待つ来季。「満足している選手は誰もいない。優勝争いするためにも、まだまだ成長しないといけない」。昇格はゴールではなく名門復活への再スタートとなった。

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2013年11月4日のニュース