×

山田暢500試合出場飾った 2発柏木も感嘆「凄過ぎる」

[ 2013年10月28日 06:00 ]

<鹿島・川崎F>前半44分、ゴールを決めた大迫(中)は笑顔でハイタッチ

J1第30節 浦和2―1柏

(10月27日 埼玉)
 優勝争いに踏みとどまる貴重な勝利に沸くサポーター。自身の快挙を祝う声援もあった。それでも大きなガッツポーズや派手な演出はなかった。いつも通り、淡々。浦和のDF山田暢が史上3人目となる500試合出場を白星で飾った。

 出番は1点リードの後半32分からだった。「あまり流れが良くないと思っていた。集中して入った」。右のセンターバックとして41分には山中を倒して警告を受けるなど体を張って最終ラインを支えた。通算90枚目を数えるJ1最多警告記録は戦い続けた“勲章”だ。出場500試合は3人目ながら同一クラブでの達成は史上初。腰痛を抱えながら強行出場し、2得点を挙げて勝利に貢献した柏木も「凄過ぎる。一緒にやれているのは光栄なこと」と舌を巻いた。

 思いを新たにする出来事があった。3日、山田暢は埼玉県上尾市内の病院へと赴いた。昨年6月、浦和の試合観戦へ向かう途中に静脈瘤(りゅう)破裂で倒れ、病床に伏す40代男性サポーターを見舞うためだ。自身の大ファンということを知り、サイン入りユニホームなどを贈り、30分間の歓談。あらためて1分1秒を大事にしようと誓った。だからこそ偉業にも「サポーターの方に支えられた」と何度も周囲への感謝を口にした。

 94年に藤枝東から入団。リーグ制覇やACL優勝などクラブの歴史とともに歩んできた。今後の目標を問われ「ないなぁ」と笑いつつも「何回でも優勝したい」と口元を引き締めた。チームはリーグ3連勝で2位をキープ。11月2日にはこの日破った柏とのナビスコ杯決勝も控える。偉業を達成した13年を彩るためにも、2冠は譲れない。

 ≪史上3人目≫浦和DF山田暢久が27日、柏戦の後半32分から途中出場し、J1リーグ通算500試合出場を達成。伊東輝悦(甲府=現在516試合)楢崎正剛(名古屋=同532試合)に次いで史上3人目。同一クラブでの500試合出場は山田暢が初めてだ。

続きを表示

この記事のフォト

2013年10月28日のニュース