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広島“全勝男”石原V弾!横浜より総得点1上回り暫定首位に

[ 2013年10月27日 06:00 ]

<広島―仙台>後半39分、広島・石原が決勝ゴールを決める。左は仙台・角田

J1第30節 広島1-0仙台

(10月26日 Eスタ)
 J1第30節1試合が行われ、広島がホームで仙台を1―0で下した。前節まで首位の横浜に勝ち点、得失点差で追いつき、総得点で上回り暫定首位に立った。後半39分、FW石原直樹(29)が決勝弾を決めた。昨季、大宮から加入し、この日で得点した試合は11試合全勝と、不敗記録を継続。逆転連覇へ伏兵が12試合ぶりのゴールで復調のきっかけをつかんだ。残りの8試合は27日に行われる。
【試合結果 J1順位表】

 目を背けたくなるようなスランプから逃げなかった。その向上心が値千金のゴールを生んだ。0―0の後半39分、佐藤が左サイドに走って空いたスペースに石原はするすると入り込んだ。青山から絶好のパスを受けるとGKのポジションを確認。1トラップで右足を振り抜き、ネットを揺らした。「(佐藤)寿人さんがDFを引きつけてくれた。前半のチャンスを決めていればもっと楽になった。申し訳なかった」とヒーローは控えめに振り返った。

 今季8点目で、昨季、広島に加入して以降は通算15得点目。決めた11試合は全勝と“持ってる男”の力は健在だった。だが、最近11試合はノーゴールと苦しんだ。特に前節、横浜との天王山でも決定機を外してチームは敗れ、首位から3位に転落する要因となった。それでも、あえて厳しい現実を直視した。試合後には自分のシュートシーンの映像を繰り返し見た。「正直、イライラする。だけど、それが次に生きる」。イメージの修正に懸命に取り組んだ。そんな姿を知るからこそ、試合前にDF水本から「きょうはいけるよ」と声を掛けられた。見事にその期待に応えてみせた。

 連覇へ向けて石原の復調は大きい。エースの佐藤は「難しいシュートを決めてくれた。2人で30点取ろうと言っている。(石原)直樹にとって次につながる得点」と話した。日本代表のザッケローニ監督が視察する前で自身はゴールを決められなかったが、後輩の活躍に顔をほころばせた。残りは4試合。優勝へ負けられない戦いが続くが“全勝男”の復活は何よりも心強い。石原と佐藤のゴールは合わせて25。二枚看板の残り5点となったノルマの達成が、連覇への近道となる。

 ▽石原 直樹(いしはら・なおき)1984年(昭59)8月14日、群馬県生まれの29歳。高崎経済大付を経て03年J2湘南入りし、08年にリーグ戦18得点。09年にJ1大宮に移籍し、12年に広島入りした。通算成績はJ1で151試合35得点、J2で143試合41得点。利き足は右。1メートル73、62キロ。

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