広島　シュート数で上回るも…首位から３位に後退

＜横浜・広島＞首位攻防戦に敗れた広島・佐藤（右から２人目）が厳しい表情を見せる

Ｊ１第２９節 横浜１―０広島

（10月19日 日産ス）
　執念の猛攻も、１点が遠かった。広島が横浜との“天王山”に０―１で敗れ、わずか１節で首位から陥落。浦和にも抜かれて、３位に後退した。

　立ち上がりから何度も横浜ゴールに迫った。前半２１分に石原が相手ＧＫとの１対１、１点を追う後半１８分にはミキッチのクロスから佐藤がヘディングシュートを放つなど再三チャンスをつくったものの、ことごとく横浜守備陣にはね返された。

　シュート数で上回ったように内容は互角以上だっただけに佐藤は「悪くても勝ち点１は取らないと」と悔しさありあり。決め切るには難しい体勢だったヘディングの場面を振り返り「引っ張られていた。頑張り損という感じもあるけど、ストライカーである以上（倒れて）ファウルをもらおうとするより、マークをはがして決めないと」と潔く零敗を受け入れた。

　首位・横浜とは勝ち点３差。上位２チームとの直接対決がない厳しい状況にも、佐藤は「サッカーは何が起こるか分からない。勝ち点を積み重ねていくだけ」と前を向いた。エースの言葉に象徴されるように、下を向く選手はいない。連覇を信じて、残り５試合を戦い抜く。