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ザック監督 無策…“切り札”3―4―3も自重

[ 2013年10月13日 06:00 ]

<日本・セルビア>試合後、ピッチで話し合うザッケローニ監督とコーチ陣ら

国際親善試合 日本0―2セルビア

(10月11日 ノビサド)
 ザッケローニ監督は、無策だった。相手は旧ユーゴスラビアの実力派。高さになすすべなく、セットプレーとカウンターからの失点。再び、アウェーの地での軟弱さが浮き彫りとなった。それでも「少ないチャンスに決め切る力がなかった。だが、セルビアのように才能あふれる相手に内容で上回ったことはポジティブに捉えている」と危機感は希薄だった。

 リードされても切り札の3―4―3布陣は自重した。「頭をよぎった。だがチームが良い状態だったので変える必要はないと思った」。合宿初日の6日、自身の3―4―3を、母国イタリアで主流の守備的な3バックと差別化。3トップを基本とする攻撃的な、逆転を狙う時に用いる布陣と力説していたが、最後まで動かなかった。

 交代も効果的とは言えなかった。高さで歯が立たない相手に対し1メートル94のハーフナーを投入したのは後半44分。だが最後のCKもこの日、5本目となるショートコーナーを使い、ゴール前の「高さ」を無視。それどころか、途中出場の細貝が荒れたピッチに対応できず痛恨のパスミス、2失点目の起点となった。

 欧州組も含めたフルメンバーで戦った国外での試合は6月のコンフェデ杯に続き4連敗。内弁慶の克服はならなかった。指揮官は「課題は見えた。少ないチャンスで得点を決め切ることを高めないと。こういう強豪は(流れが)悪くてもファウルで止めてくる。そういう部分も学ばないといけない」と話すしかなかった。

 W杯出場権を逃したセルビアに見せつけられた力の差。守備、攻撃、そして、監督の采配まで課題は山積みとなった。W杯開幕までちょうど8カ月。突き付けられた現実は重い。

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2013年10月13日のニュース