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本田不発…ザック日本 欧州遠征セルビアに0―2敗戦

[ 2013年10月12日 06:00 ]

<日本・セルビア>前半、本田(中央)が柿谷(手前)にパスを出す

国際親善試合 日本0―2セルビア

(10月11日 ノビサド)
 欧州遠征中の日本代表は11日、親善試合でセルビアと対戦し、0―2で敗れた。MF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)や香川真司(24=マンチェスターU)を軸に主力メンバーをそろえたものの、決め手を欠いて不発。後半14分と終了間際に失点を重ねた。来年のW杯ブラジル大会に向けてチーム強化を図るザックジャパンは、15日にはジョジナでベラルーシと親善試合で対戦する。

 セルビア代表MFスタンコビッチの“引退試合”の華やかなムードも、本田にとっては関係なかった。スタンコビッチが前半10分で交代した際、両チームが整列して花道をつくったが、本田は列に加わらず。水分補給し、セルビア攻略への思考を巡らせていた。

 開始当初はプレミアリーグでプレーするDFイバノビッチ(チェルシー)、DFナスタシッチ(マンチェスターC)の厚い壁に苦労した。柿谷や香川との連係ではズレが生じ、ボールをキープしても後方へ下げるしかなかった。だが前半29分に左サイドから切れ込み、長谷部、香川との連係で決定的な得点シーンを演出。リズムを生み出すと最大の見せ場は45分に訪れた。ゴールからやや右、距離にして約25メートルで得たFK。GKの好セーブに阻まれたが、壁をすり抜けた低弾道シュートはゴール枠を捉えた。

 「サッカーに応用できないものはない」。本田はピッチ外の出来事にも興味を示す。2年ほど前には楽天の創業者で、今季パ・リーグ初優勝を果たしたプロ野球楽天の三木谷浩史オーナーと会食したことがある。その会は本田自らが申し出て実現。インターネットの特性をいち早く生かして財を成した“経済界の異端児”の思考に触れ、新しいモノを生み出す発想に刺激を受けた。過去にはウオーキングトレーナー・デューク更家氏の一番弟子である小野寺MARIKO氏から歩き方も学んだ。サッカー以外の分野からも積極的に吸収していく姿勢が、これまでの成長を後押ししてきた。だからこそ、10年南アW杯から日本代表の中心に君臨し続けてきた。

 しかし、この日は最後まで1点が遠かった。後半23分から柿谷に代えて岡崎を1トップに置くなど攻撃姿勢を強めたが、強固なセルビアのゴールを陥れることはできなかった。本田自身は日本代表史上5人目となるはずだった国際Aマッチ4戦連発の夢はかなわず、ザックジャパンも3試合ぶりの黒星。それでも15日にはベラルーシ戦が控える。欧州遠征を実りあるものにするためにも、勝利は最低ノルマとなる。

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2013年10月12日のニュース