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柏、熱闘4強 気温39度敵地で太陽戦士2発ドロー

[ 2013年9月20日 06:00 ]

<アルシャバブ・柏>準決勝進出を決め、喜ぶ柏イレブン

ACL・準々決勝第2戦 アルシャバブ2―2(2戦合計3―3)柏

(9月18日 リヤド)
 柏は18日、敵地リヤド(サウジアラビア)でアルシャバブと2―2で引き分け、2戦合計3―3ながらアウェーゴール数で相手を上回って初の準決勝進出を決めた。1―1の後半28分に左CKからDF近藤直也(29)が勝ち越し弾。終盤に追いつかれたが、守り切った。日本勢の4強入りは09年名古屋以来。25日と10月2日に行われる準決勝では広州恒大(中国)との対戦が決まり、第1戦は柏のホームで行われる。

 アジア4強を決めた一撃は意外な選手から生まれた。近藤がCKでニアサイドに飛び込みヘディング弾。守備の要が「練習でもあんなきれいに決めたことがない」と苦笑いしたACL初得点が、追い付かれても勝ち抜きを可能にするアドバンテージをもたらした。

 ホームの第1戦を1―1で引き分け、勝ち上がるには勝利か2―2以上の引き分けが必要だった第2戦。前半10分に課題のCK守備で簡単に先制された。ピッチ上の気温が39度で湿度8%という過酷な条件の下で苦しい立ち上がり。それでも3分後に栗沢の右クロスがO・Gを誘う幸運に恵まれ、リズムをつかんだ。

 4バックの前に危機察知能力が高い大谷を置く「4―1―4―1」の布陣が激しい当たりで中盤の攻防を制し「相手がパスをつないで中央から攻め込む形は前回より激減した」とネルシーニョ監督。極度な乾燥を伴う酷暑の中、唾液分泌を促すガムをかむなど対策を練った選手は終了間際に追いつかれながらも粘り強く戦った。2点目を挙げた殊勲の近藤は塩分補給のタブレット食品を持参。日常生活ではビジネス番組を好み「サッカーは(柏が)良かった試合も含めて全然見ない」と漏らすが、守備でも体を張ったこの日の大一番は繰り返し見たくなる“永久保存版”となるに違いない。

 16強の昨季は敵地で1勝3敗も、今季は4勝1分け。大谷主将は「去年で慣れて選手がずぶとくなった」と笑う。ネルシーニョ監督の辞任騒動も乗り越え、イレブンがまた一歩頂点に近づいた。

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