ザック見たか！前田２発　磐田アウェー１７戦ぶり勝利

＜柏・磐田＞前半、ヘッドでゴールを決め喜ぶ前田

Ｊ１・第２５節 柏１―３磐田

（9月13日 柏）
　Ｊ１第２５節１試合が行われ、磐田はアウェーで柏を３―１で下し、１０試合ぶりの勝利を収めた。敵地での勝利は昨年９月の神戸戦以来、１７試合ぶり。エース前田遼一（３１）が前半７分に追加点、後半１８分にダメ押し点と２得点を挙げる活躍を見せた。柏は勝ち点３６で９位、磐田は勝ち点１９で１７位のままだった。

　アウェーでは約１年ぶりとなる勝利をかみしめた前田は、試合終了と同時に迷わずサポーターの元へと駆け寄った。「勝てない時もずっと応援してくれた。お待たせしましたという感じでした」。自身のゴールが勝ち点３に結びついたのは、今季初。あまり喜怒哀楽を表さないエースが「今年初めてくらいの仕事ができた」と納得の表情を浮かべた。

　６月のコンフェデ杯以降、日本代表を離れて３カ月が経過した。８月のアウェー広島戦では、チームでもスタメン落ちを経験するなど、Ｊリーグで通算１３６得点を挙げている男もこれまでにない苦境に立たされた。それでも広島戦前日の非公開練習では、関塚隆監督（５２）が前田と山崎を呼び、マンツーマンでシュート練習を指導するなど、献身的にサポート。「ザキ（山崎）が突破してくれたので、やりやすかった」（前田）。ダメ押し点となる３点目は、その２人から生まれた値千金のゴールだった。

　この日の２得点で今季８得点となり、山田と並び、チームトップタイに浮上。チームが逆転残留を目指す中、エースが復調気配を見せているのは大きい。「流れを変えていかないといけないけど、まだ１試合なので。これを続けていかないといけない」。泣いても笑っても残り９試合。前田遼一がやらねば、誰がやる。