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ザック「1年後」へ新オプション!守備に特化した3―4―3

[ 2013年9月11日 10:15 ]

<日本・ガーナ>ガーナの攻撃に対応する(左2人目から)長友、吉田、今野

キリンチャレンジ 日本3―1ガーナ

(9月10日 日産ス)
 ザッケローニ監督がリードを守り切るための布陣を敷いた。3―1の後半34分、清武を下げて森重を投入。グアテマラ戦に続き3―4―3にシステムを変更した。

 3―4―3は本来前線の3人と両サイドのMFを攻撃に専念させ、サイドで数的有利をつくり出すための攻撃的なシステム。だが試合後、指揮官は「(システム変更の)一番の理由はガーナが4―2―3―1から4―4―2に変更したから。相手の2トップに対し(4バックより)3バックで守る方がより安全だったからだ」と説明。攻撃ではなく守備に主眼を置いた采配だったことを明かした。同じシステムでも導入の目的は違ったのだ。

 4バックは相手FWに2人のセンターバックが対応する。これに対し3バックは3人で守る。相手が2トップなら両サイドのDFが相手FWをマークし、中央のDFは余ってカバーに回るのが一般的だ。この試合で日本は右の森重、左の今野が相手FWをマークして、中央の吉田が余ってカバーする形で守りきった。

 コンフェデ杯と8月14日のウルグアイ戦では4試合で合計13失点。DFラインの裏を突かれて失点を重ねた。その教訓を生かし1人が突破されても、もう1人がカバーできる態勢を整えたのだ。

 W杯本大会では内容より結果が求められる。日本が目指す攻撃的なサッカーを貫いて勝つのは理想だろうが、コンフェデ杯で世界の強豪相手にはそれが通用しないことが証明された。今後はリードする試合を確実に結果につなげるサッカーも必要になる。例えば前半33分までに2点のリードを奪ったコンフェデ杯イタリア戦も守備的な布陣に切り替えていたら逃げ切れたかもしれない。ザッケローニ監督がW杯本大会を見据えた采配で今後どうチームを成熟させるのか注目される。

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2013年9月11日のニュース