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ザック監督4失点開き直り「強豪と試合したらこうなる」

[ 2013年8月15日 06:00 ]

<日本・ウルグアイ>ウルグアイに敗れ汗を拭う本田

国際親善試合キリン・チャレンジカップ 日本2―4ウルグアイ

(8月14日 宮城スタジアム)
 ザックジャパンの守備が破綻した。日本代表は14日、宮城スタジアムでウルグアイと親善試合を行ったが、2―4で敗れた。香川真司(24=マンチェスターU)、本田圭佑(27=CSKAモスクワ)がゴールを決めたものの、守備ラインが崩壊しての大量失点は深刻。W杯に向けてまたしても不安を露呈した。

 無残な失点シーンはまたも繰り返された。前半27分、吉田と今野の意思疎通が乱れ、オフサイドトラップに失敗。あっという間に相手エースのスアレスにボールをさらわれると、W杯南ア大会得点王のフォルランに先制点を奪われた。その後はもはやサンドバッグ状態。3戦で9失点したコンフェデ杯をほうふつさせる大量4失点。修正の糸口も見えなかった。

 もはや限界なのか。4失点の理由を聞かれたザッケローニ監督は「現時点で世界の強豪と試合をしたらこうなるということ」と話した。そして、「対戦相手が自分たちよりもいいプレーをしたら、それを認めることも大切だと思う」とも続け、現状では、負けても仕方ないという意味のコメントを残した。ザックジャパンはたとえ、得点されてもそれ以上の得点を狙うサッカーを信条としている。当然、リスクも想定内だ。だが、その結果は最近4戦(東アジア杯を除くフルメンバーでの試合)で13失点。これでは勝てるはずがない。

 今後も、攻守のバランスを変えるつもりはないと言う。「我々にはアイデンティティーがある。貫き通さなければいけない。最近、失点が多いが、ミスが目立つ。それも監督の責任。より多くのゴールを、少ない失点を心がけたい」と話す。信条を貫くことは理想的だが、その修正については抽象的だ。得点を狙う際、多くの人数をかけ過ぎるため、ミスが出ると一気にピンチになる。強豪国は、そのミスを見逃してくれない。致命傷になっている。

 “お手上げ”とも取れる発言の指揮官とは対照的に、内田は「失点していたらリズムもできない。毎回ゴールを守るという意識を持ってやるしかない」と語り、地元宮城でぶざまな姿をみせてしまった今野は「情けない。ふがいない。このままじゃダメ」と危機感をあらわにした。W杯予選を通じアジアレベルでは通じたザック戦術は、本大会を前に過渡期を迎えている。

 ▼日本サッカー協会・大仁会長 ウルグアイは南米予選を戦っているだけに強さを感じた。凄いチーム。コンフェデ杯から今回まで課題がハッキリしてきたので、これからどれだけやれるか。

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