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元気1発興梠2発!!浦和、広島撃破で3位浮上

[ 2013年8月4日 06:00 ]

<浦和・広島>前半、ゴールをきめ槙野(右)らに抱きかかえられながら喜びを爆発させる浦和・原口(中)

J1第19節 浦和3―1広島

(8月3日 埼玉)
 東アジア杯に続くA代表入りへ浦和の原口元気(22)がアピールした。日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)が視察する中、首位・広島相手に前半28分に追加点を挙げるなど、3―1の勝利に貢献。また、柏の工藤壮人(23)は2得点を挙げ、鳥栖を退けた。若きアタッカーが親善試合ウルグアイ戦(14日、宮城)の代表メンバー発表前、最後の一戦で結果を出した。浦和は3位に、湘南を下した横浜は2位に浮上した。

 代表指揮官の目前で自画自賛の首位撃破弾を決めた。1―0で迎えた前半28分。敵陣深くで原口が右サイドの柏木にボールを出すと、中央へのクロスを興梠がシュート。一度は相手DFにクリアされるも、ゴール前に猛然と詰めていたのが起点となった原口だった。倒れ込みながら左足で押し込み、試合の流れを決定付ける値千金の追加点。「1トップ(興梠)2シャドー(原口、柏木)の関係で崩せた凄くいいゴール」と前線の3人が絡んだ得点を振り返った。

 ザッケローニ監督が見守る中、東アジア杯組が両チーム合わせて7人出場。14日の親善試合ウルグアイ戦(宮城スタジアム)は欧州組主体に招集する方針が決まっており、国内組にとっては“フル代表”入りをかけたサバイバルマッチだった。得点の場面は視察した指揮官のアドバイスを忠実に遂行。「お前の良さはたくさん走ること。そしてゴール前に突っ込んで行くこと」。東アジア杯終了後に受けたその助言通り、広島DF陣の隙を見逃さなかった。

 昨年11月、W杯アジア最終予選オマーン戦のメンバー発表時にザッケローニ監督から「成長していない選手」として名指しで批判された。9月11日の同予選イラク戦では選出されていたが、それ以降の浦和でのリーグ戦で2カ月以上も無得点。当然、代表には呼ばれず「若さという武器を生かしていない」と切り捨てられた。それは将来有望な若手に対する期待の裏返しでもあった。

 22歳は自らに浴びせられた厳しい言葉を力に変えた。今季は広島との開幕戦で1得点1アシストと勝利に貢献し、ここまでチーム最多の8ゴール。後半戦最初の大一番で5連勝中の昨季王者に再び土を付けた。前節の磐田戦ではザッケローニ監督の前で不発だっただけに「裏に飛び出す動きとか僕の良さは見てもらえた」と胸をなで下ろした。「ウルグアイ戦は意識していない」と笑ったが、“人事を尽くした”ことは間違いない。

 ≪先制!ダメ押し!!≫原口以上に存在感を見せたのは興梠だった。開始5分に先制点を挙げると後半10分にはチーム3点目となるゴール。2得点の活躍に「負けたら8差だったのが、2差になった。首位に立つチャンスが来た」と威勢が良かった。

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