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長友「圭佑止める」本田とのミラノダービー熱望

[ 2013年7月10日 06:00 ]

成田空港からイタリアへと向け出発した長友

 インテル・ミラノのDF長友佑都(26)が9日、チームに合流するためイタリアへと飛び立った。MF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)が同じミラノに本拠を構えるACミランへの加入が内定。プロとして日本代表の盟友との初対戦となるミラノダービーを心待ちにするとともに、本田を抑えきった上で得点を挙げることを宣言するなど、早くもライバル心をむき出しにした。

 世界トップクラスのリーグのセリエAで、最も注目を集めるカードの一つであるミラノダービー。その舞台で、ともに日本代表をけん引する盟友との対戦が実現しようとしている。長友の口調は自然と熱がこもった。

 「ミラノダービーで日本人が対決できるのは誇りに思う。圭佑とは同世代として、互いに刺激しあってきた仲。そこで、圭佑を止めるということ。そして、自分のアシスト、ゴールで勝つのが理想です」

 インテル・ミラノとACミランはともに欧州CLを制覇しており、国内リーグ優勝も同数の18回と覇権を争う宿敵同士。チームとして必勝を期すのは当然だが、個人的にも互いの成長度を意識しあうライバルに負けるわけにはいかない。

 イタリア代表FWのバロテッリ、エルシャーラウィら、攻撃陣にタレントを擁するACミランだが、長友は一番の危険人物に本田を挙げる。「彼が入ると、周りの選手の能力が引き出される。そういう意味では非常に怖い。まず止めないと」。身近な存在だけに能力の高さも理解している。それ故に「彼のメンタルならどこでもやれる。アドバイスは必要ないかな」とイタリアでの先輩として活躍に太鼓判を押す。

 過去4度出場したダービーではメンタル面を鍛えられた。「ダービーを経験すると怖いものはなくなる。悪ければホームでも大ブーイングを食らう。(代表戦よりも)サポーターは厳しい」。来年のW杯ブラジル大会に向けて、2人の初対戦の場は最高の精神修業の場となりそうだ。

 8月25日の開幕に備え、長友はきょう10日に練習に合流する。クラブとして4季ぶり優勝を目指すのはもちろん、W杯で世界の強豪に打ち勝つため、個人的な課題も克服していく。「圭佑とも話したけど、コンフェデ杯で感じたのは走力が足りないということ。息が上がってしまっては技術が発揮できない。人よりもやっていくしかない」。初の日本人対決となるミラノダービー。そしてこれからの1年。全てをW杯優勝のための糧としていく。

 ▽ミラノダービー ともにミラノを本拠地とするインテル・ミラノとACミランの対戦を指す。11年冬の移籍市場でインテルに加入した長友は、出場したダービー4試合で3勝1分けと負けなし。初出場だった12年1月の試合は左サイドバックで先発し、1―0の勝利に貢献した。同年5月は相手エースのイブラヒモビッチ(現パリSG)を封じ、4―2で勝利。同年10月は後半3分に2度目の警告を受けて人生初の退場となったが、1―0で勝った。今年2月の対戦では左膝を負傷し、後半29分に自ら途中交代を申し出た。交代3分前には同点弾をアシストし、1―1で引き分けた。

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