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セレッソ南野 チーム史上最年少弾も…ドローで3連勝逃す

[ 2013年7月7日 06:00 ]

<磐田―C大阪>後半、先制ゴールを決めた南野(左)と話すC大阪・柿谷

J1第14節 C大阪2―2磐田

(7月6日 ヤマハ)
 コンフェデ杯などで中断に入っていたリーグが再開し、C大阪は敵地で磐田と対戦し2-2で引き分けた。後半13分にはMF南野拓実(18)が右足を振り抜き、クラブ史上最年少でのJ1初得点をマーク(18歳5カ月20日)。ルーキーが記念すべき一撃を奪ったが、チームはそのリードを守りきれず、ドローに終わり3連勝を逃した。

 どこからともなく聞こえてきた声に反応した。0-0で迎えた後半13分、MFシンプリシオのパスを受けた南野が左サイドでDF駒野と対峙(たいじ)する。中に切れ込み、そしてパスを送ろうとした瞬間だった。「打て!」。突然の指示に従うかのように右足を振り抜くと、これが相手DFの足に当たってゴール左に吸い込まれ、クラブ史上最年少となる18歳5カ月20日でのJ1初ゴールが生まれた。

 「誰の声か分からなかったんですけど、そのあとに聞いたら(柿谷)曜一朗くんだったみたいで。ずっと狙っていたし決まって良かった」

 大久保嘉人(現川崎F)の持っていた記録(18歳10カ月5日)を塗り替える、C大阪史上最年少での一撃。それはエース柿谷の“アシスト”によるものだった。試合後に「記者の人にも“最初は狙ってなかった”って言えよ」と柿谷から言われると、苦笑いを浮かべるしかなかった。

 劣勢の展開を打ち破る18歳ルーキーの記念すべき一撃。ただ、その直後の同15分、同16分と気の緩みから失点を繰り返すなど、チームは脆さを露呈した。同26分にFWエジノの今季2得点目で引き分けに持ち込んだが、柿谷の表情に満足感は一切ない。「勝てた試合だし、ああいう失点は防がないといけない。これじゃタイトルは獲れない」。今季最大の目標をリーグ制覇に据えるからこそ、勝ち点1では納得できなかった。

 これで8戦連続負けなしとなったが、3連勝を逃し首位大宮との勝ち点差は「9」のまま。今後は過密日程で横浜M(10日)、広島(13日)といった上位との対戦が待ち構える。連戦が続く正念場の7月。頂点を狙うなら、もう勝ち点の取りこぼしは許されない。

 ▽南野 拓実(みなみの・たくみ)1995年(平7)1月16日、大阪府出身の18歳。ゼッセル熊取FC―セレッソ大阪U―15、18―セレッソ大阪。代表歴はU―15、16、17、18の各日本代表。1メートル74、67キロ。

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