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カシージャス完全復活!スペイン PK戦制し初の決勝進出

[ 2013年6月29日 06:00 ]

決勝進出が決まり喜びを爆発させるスペイン代表イレブン

コンフェデ杯準決勝 スペイン0-0(PK7-6)イタリア

(6月27日)
 コンフェデ杯決勝戦(30日、日本時間7月1日)はW杯王者スペインと、大会3連覇を狙う開催国ブラジルの対戦となった。昨年の欧州選手権決勝と同じ顔合わせとなった27日の準決勝で、スペインが延長0―0から、PK戦7―6でイタリアを下し、初の決勝進出を果たした。好セーブで完封をマークした主将のGKイケル・カシージャス(32)が公式サイトなどからのファン投票によりマン・オブ・ザ・マッチを獲得。イタリアはウルグアイとの3位決定戦(30日)に回った。

 PK戦までもつれた激闘を制したのはW杯王者だった。6人目まで両軍全員が決める張り詰めた空気の中、先攻イタリアの7人目ボヌッチがゴール上に外し失敗。スペインの7人目ヘスス・ナバスが決めてついに決勝進出が決まった。だが、ピケらは歓喜のダッシュができないほど疲弊していた。守護神カシージャスは相手GKブッフォンとシャツを交換。互いの健闘を称え合った。

 「PK戦は宝くじのようなもの。相手が素晴らしいプレーをして、凄く難しい試合だった。本当に疲れた」。最優秀選手に輝いたカシージャスが振り返ったように、前半は完全に相手ペースだった。ボール支配率こそ62%―38%と上回ったがシュート数は2―9。イタリアの鋭い速攻から何度もピンチを迎えたが、頼れる主将がゴール前に立ちはだかった。前半17、36分、ともにマッジオの決定的なヘディングシュートを鋭い飛び出しと反応でセーブ。120分間、得点を許さなかった。

 歴代最多出場(147試合)を誇る絶対的守護神が完全復活を証明した。所属するRマドリードで1月に左手を骨折し、4月に復帰後もモウリーニョ監督との確執からベンチ。99~00年に先発に定着してから初の屈辱に「涙が出たし夜は眠れなかった」。苦悩するGKを支えたのは「自分のことよりレアルが大切」という生え抜きの責任感と、代表のデルボスケ監督のサポート。今大会は1次リーグ3試合でGK3人が先発。5カ月ぶりの公式戦となったウルグアイ戦は1失点したが、大一番で再び起用してくれた指揮官の信頼に完封で応えてみせた。

 地元ブラジルとの決勝に向け「誰もが楽しみにしている対決で、W杯の前哨戦。唯一、我々に足りないタイトルのために全力を尽くす」とカシージャス。08、12年の欧州選手権、10年W杯の優勝に続き、キャプテンマークを巻いた腕でトロフィーを掲げてみせる。

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