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麻也「油断なかった」も軽率ミス…DF陣崩壊2戦7失点

[ 2013年6月21日 06:00 ]

<イタリア・日本>後半5分、オウンゴールに日本代表の(左から)長谷部、吉田、内田、川島はガックリ

コンフェデ杯1次リーグA組 日本3―4イタリア

(6月19日 レシフェ)
 軽率な1つのプレーが流れを変えた。2―1で迎えた後半5分。最終ラインの裏に出たボールを、DF吉田麻也は体を入れて流してゴールラインに出そうとした。

 ラインを割りかけた瞬間、ジャッケリーニに体を入れ替えられてボールを奪われると、何でもない状況が一転して決定的ピンチに。グラウンダーのクロスをクリアしようとした内田の伸ばした足に当たったボールがネットを揺らした。

 試合を振り出しに戻す痛恨のオウンゴール。動揺したチームはその2分後に長谷部のハンドで与えたPKで勝ち越しを許し、主導権を渡した。勝負を左右するミスを犯した吉田は「簡単にクリアすれば良かった。油断はなかったですが」とガックリ。3月26日のヨルダン戦でも失点に直結する判断ミスを犯しており、世界舞台でも失敗を繰り返してしまった。

 0―3で敗れた初戦のブラジル戦と合わせて、2試合で大量7失点。W杯アジア最終予選では8試合5失点と堅守を誇ってきたが、強豪国相手では通用しないことを露呈した。前半41分の失点はCKから喫しており、セットプレーでやられる悪癖も改善されていない。後半41分に裏を突かれて決勝弾となる失点に絡んだ今野は「4失点したら勝てない。試合内容は良かったし、DF陣が我慢すれば勝てていた試合」と唇をかんだ。

 世界クラスの攻撃陣にはスピード、パワーで劣るだけにわずかなミスが失点に直結する。この日のボール支配率は55%。細かくパスをつなぎ攻撃面で日本の良さを出すことはカウンターを受けるリスクが増すことにもつながる。W杯本大会まで1年。世界で結果を出すためには守備のテコ入れが不可欠だ。

 ≪3勝7分け26敗≫W杯優勝4回のイタリアに3―4で惜敗。W杯優勝経験国との対戦は通算36試合目で、3勝7分け(PK負け1)26敗となった。FIFA公式大会(W杯、コンフェデ杯)では2分け7敗と未勝利を継続。1試合3得点以上は96年8月25日のウルグアイ戦(○5―3)の5得点に次いで2度目。

 ≪55年ぶり屈辱≫2点リードを守れずに逆転敗戦。ザックジャパンの逆転負けは39試合目で初。国際Aマッチで2点リードからの逆転負けは1958年12月28日のマラヤ戦(●2―6)以来、55年ぶりの屈辱だ。

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2013年6月21日のニュース