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ドーハで決めた!岡崎 ドロー寸前に決勝ゴール

[ 2013年6月12日 06:00 ]

<イラク・日本>決勝ゴールを決めた岡崎

W杯アジア最終予選B組 日本1―0イラク

(6月11日 ドーハ)
 日本代表は11日、カタール・ドーハで行われたW杯アジア最終予選最終戦でイラク代表と対戦した。右太腿に違和感を抱えるMF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)が欠場し苦戦したが、終了間際の後半44分に岡崎慎司(27=シュツットガルト)が決勝ゴールを決め、1―0で勝利した。日本は最終予選を5勝2分け1敗の勝ち点17でB組1位で終了。15日(日本時間16日)のコンフェデ杯初戦、ブラジル戦(ブラジリア)に臨む。

 ザッケローニ監督は5人のメンバーを入れ替えた。1トップにハーフナー、2列目に清武、ボランチに細貝、DFラインには伊野波と酒井宏を投入した。もちろん、勝負に徹した。気温36度、前半37分には給水タイムが設けられるほどの酷暑の中、それでも「DF裏のボールに気を付けろ!」と何度も鬼の形相で指示を飛ばした。

 試合前「日本はW杯予選をしっかり全うしないといけない。他の国のW杯予選は終わっていない。軽視することは許されない」と強い口調で話した。4日のオーストラリア戦でW杯出場権を獲得。翌日はひっきりなしに電話がなり、数えきれない程の祝福メールが届いたと言う。その余韻に浸ることなかった。

 前半、輝いたのは清武だ。同25分、C大阪時代からの盟友・香川との鮮やかなワンツーを織り交ぜ、イラク陣内深くに攻め込んだ。続く同32分には左からのクロスをピンポイントで長身のハーフナーに合わせた。ニュルンベルクで移籍1年目から主軸を担う若き攻撃的MFは、セットプレーのキッカーも務め、指揮官の期待に応えた。

 必勝を期していた。前日の会見では温厚な指揮官が、チームの本田依存を指摘され、珍しく怒りをあらわにした。「本田がいない時に良い結果を残せていないというのは事実ではない。同意できない」と言い放った。0―2で敗れた5月30日のブルガリア戦に続き、この日も本田は不在。自らの言葉を証明するためにも重要な試合だった。

 後半44分、岡崎が決めた。カウンター攻撃からパスをつなぎ、最後は遠藤とのワンツーにバランスを崩しながらも右足で押し込んだ。後半22分、清武を下げ、中村を投入。続く25分には決定力を欠いたハーフナーに代え、前田を入れた。既にW杯出場を決めているとは思えない、ザッケローニ監督の執念の采配は最後に実を結んだ。

 後半ロスタイムに同点弾を決められW杯米国大会出場を逃した93年10月28日の「ドーハの悲劇」から20年。因縁の地での再戦は1―0で4戦ぶりの白星を飾り、悲劇の歴史に終止符を打った。次なる戦いは15日開幕のコンフェデ杯。ザックジャパンは決戦の地ブラジルへと飛び立つ。

 ▼FW岡崎 ヤットさん(遠藤)がいいボールをくれた。決められて良かった。(パスが来ると)信じていました。序盤から相手の方がガツガツ来ていたが、こちらも徐々に良くなって勝ちを獲れて良かった。

 ▼ザッケローニ監督 勝利から遠ざかっていたし、有終の美を飾ろうと話していた。グループで圧倒的な強さを示せたし、最後に勝ち点3を取れて良かった。暑さや風という難しい状況で、ミスあったがチャンスはつくれていたし、十分な内容。出場機会のなかったメンバーも代表にふさわしいところを示した。

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