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トルシエ元代表監督の提言 3―4―3を基本布陣にせよ!

[ 2013年6月12日 07:42 ]

インタビューに答えるトルシ元日本代表監督

 02年W杯日韓大会で日本を初の決勝トーナメントへと導いたフィリップ・トルシエ元日本代表監督(58=中国・深セン紅鑽監督)が、スポニチ本紙の単独インタビューに応じ、ザックジャパンに対し3―4―3システムを基本布陣に採用するよう提言した。日本代表は15日(日本時間16日)に大陸王者が集うプレW杯のコンフェデ杯(ブラジル)でブラジルと対戦するが、世界と渡り合うため、自らの経験を踏まえ、トルシエ流の戦い方を説いた。

 01年にホームで行われたコンフェデ杯日韓大会で日本を準優勝に導いたトルシエ氏。今回、1次リーグでブラジル、イタリア、メキシコと対戦する日本は苦戦が予想されるが、同氏は突破の可能性を見いだしている。大会の行方を占う上で最も重要な初戦の相手は、昨年10月の親善試合では日本が0―4と大敗したブラジルだ。

 理論上はブラジルが格上。しかし、初戦なのでお互いどんな戦い方をするか分からない。日本がベストを出せば結果は分からない。

 では、いかに戦うべきか。

 日本のボール保持率は4割ぐらいだろう。だから、私ならまず守備ブロックをつくり、3バック、もしくは5バックで最終ラインを強化する。そしてカウンターを狙う。本田、香川、岡崎ら、すぐにゴールに向ける選手を前線に置く。

 さらに、日本が勝ち進むために有効な方法として3―4―3システムの活用を勧める。

 攻守の切り替えの面では、3バックの方が良い。中盤から前線を厚くすることで攻撃のオプションも増える。内田、長友といったカウンターで生きる選手がサイドにいる。現在の代表でも十分に生きるシステムだ。

 ザックジャパンの基本布陣は4―2―3―1。指揮官は3―4―3をオプションとして採用しているが、トルシエ氏は後者こそ世界で勝ち抜くための戦術と指摘した。

 ◆フィリップ・トルシエ 1955年3月21日、フランス生まれの58歳。フランス2部でプレーし83年現役引退。代表監督は93年にコートジボワールを指揮したのを皮切りにナイジェリア、南アフリカなどを歴任。98年9月から日本を率いた。その後、カタールの監督などを経て、08年からJFL・FC琉球総監督、現在は中国の深?紅鑽(こうさん)の監督を務める。

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