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進化続ける横浜・富沢「ブスケツターン」習得へ余念なし

[ 2013年5月19日 14:25 ]

<横浜・仙台>太田と競る横浜・富沢

 30歳を超えてなお進化し続ける男、それが横浜のMF富沢清太郎(30)だ。J2東京Vから加入した昨季は開幕当初こそ出遅れたが、その後ボランチの位置に固定されると、チームも歩調を合わせるように上昇気流に乗った。今やチームに不可欠な存在に上り詰めた。

 進化を支えるのが、あくなき向上心と日々の努力だ。「上を目指す気持ちがなくなったら成長は止まる」。常々そう話し、今もひそかに新たな技術の習得に余念がない。お手本となっているのが、バルセロナのスペイン代表MFブスケツが体の向きを瞬時に約90度変え、同時にボールを逆サイドに移すフェイント。「それだけで局面をがらりと変えられる。これができたらもう一段階上にいける」。試合会場に向かうバスでは、スマートフォンでバルセロナ映像を常にチェック。“新兵器”をお披露目するタイミングを計っている。

 やんちゃ盛りの東京Vユース時代には、練習を頻繁にサボり、フロント陣がトップ昇格させるか否かの会議を開いたこともあったという。それでも今は熊谷アンドリューや斎藤ら若手に積極的に声を掛けるなど、チーム屈指の優等生。今季は副将にも就任し、15日のナビスコ杯の磐田戦ではキャプテンマークも巻いた。「目指しているのは優勝」。将来はA代表入りも目指す不動のボランチが「ブスケツターン」を完成させてチームをさらに上昇させる。

 ◆富沢 清太郎(とみさわ・せいたろう)1982年(昭57)7月8日、東京都出身の30歳。東京Vの下部組織で育ち、01年にトップ昇格。05年に仙台に期限付き移籍。12年に横浜へ移籍した。J1通算80試合7得点。1メートル81、73キロ。右利き。

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2013年5月19日のニュース