×

帰ってきた長友!!6戦ぶり公式戦、即フル出場

[ 2013年5月13日 06:00 ]

<ジェノア・インテル>左サイドを攻め上がり、クロスを上げる長友佑都

セリエA第37節 ジェノア0―0インテル・ミラノ

(5月12日)
 左膝半月板損傷で離脱していたインテル・ミラノの日本代表DF長友佑都(26)が12日のアウェー・ジェノア戦で復帰した。3―6―1の左MFでフル出場。豊富な運動量でチームの連敗ストップに貢献した。公式戦の出場は4月14日のカリアリ戦以来6試合ぶり。最初に左膝を負傷した2月24日のACミラン戦から約3カ月の離脱を乗り越えて復活を印象づけた。

 ファーストプレーで、長友がいきなりトップギアに入れた。前半2分。左サイドでパスを受けて一度はボールを失ったが素早い切り替えで奪い返してドリブルを開始した。約30メートルを駆け上がると、相手DFはたまらずファウル。敵陣深くでFKを獲得して好機をつくった。同7分には中央に切れ込み右足シュート。左膝を気にするそぶりはなく豊富な運動量を見せた。

 2月24日のACミラン戦で左膝を負傷。半月板とじん帯の損傷で、当初は全治1カ月程度とみられていた。4月14日のカリアリ戦で一度は復帰したが、ピッチに立った8分後に故障が再発して途中交代。その後、緊急帰国して検査を行った。手術を受けることが有力視されたが、6月のコンフェデ杯出場を熱望する長友は手術をしない保存治療を希望。復帰までに要する期間は短いが、再発のリスクを伴う賭けだった。

 本人の意向が尊重され、9日の下部組織との練習試合に45分間出場して実戦復帰。ストラマッチョーニ監督からも「状態は良く、現時点で手術を実施をする必要性は見当たらない」と太鼓判を押された。ウルグアイ代表DFペレイラの出場停止もあり、指揮官はジェノア戦で長友をいきなり90分間起用。連敗を3で止め「長友はチームにとって重要な選手で、これからも重要であり続ける。復帰には満足している」と喜んだ。

 長友の復活は日本代表にとっても大きい。リバウンドなど今後の経過を見る必要はあるが、順調なら5大会連続のW杯出場を懸けた6月4日のアジア最終予選オーストラリア戦、同15日に開幕するコンフェデ杯にも出場できる見通しとなった。故障が再発した当初、日本協会の原技術委員長は「(6月復帰は)現実的には難しい」と語っていただけに、うれしい誤算。1―2で敗れた3月26日のヨルダン戦では長友不在の左サイドを突破されて失点しており、影響力は計り知れない。長期離脱を乗り越えて、頼もしい男が帰ってきた。

 ≪長友の復帰まで≫
 ▽4月14日 カリアリ戦で後半22分から出場。左膝を負傷した2月24日のACミラン戦以来6試合ぶりのピッチだったが、左サイドで相手と接触して後半30分に交代。
 ▽15日 ミラノ市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受け、「左膝外側半月板損傷」と診断された。
 ▽20日 日本サッカー協会の原技術委員長は長友について「帰国しているみたい」と明かした。
 ▽24日 原技術委員長は長友が検査を受け、すでにイタリアに戻ったことを明かした。
 ▽5月2日 約2週間ぶりに練習に部分合流。
 ▽9日 非公開で行われた下部組織との練習試合(45分)に出場。
 ▽11日 ストラマッチョーニ監督は会見が先発起用を示唆。

続きを表示

この記事のフォト

2013年5月13日のニュース