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浦和、自力突破消滅 後半ロスタイムまさかの失点

[ 2013年4月10日 06:00 ]

<浦和・全北>試合終了間際、全北・徐相民(左から4人目)に同点ゴールを許し、ぼう然とする那須(同3人目)ら浦和イレブン

ACL1次リーグF組 浦和2―2全北

(4月9日 全北W杯競技場)
 ACL1次リーグ第4戦が9日に各地で行われ、浦和はアウェーで全北(韓国)と2―2で引き分けた。前半3分にDF那須大亮(31)、同7分にMF梅崎司(26)がゴールを決めたが、後半ロスタイムに追いつかれた。浦和は勝ち点4で3位のままで、残り2試合での自力突破が消滅した。

 まさかの結末だった。1点リードの後半ロスタイム、ゴール前の混戦から同点ゴールを許した。アウェーとはいえ痛恨のドロー。森脇は天を仰ぎ、槙野は渋い表情を浮かべた。ペトロヴィッチ監督は「残念な結果だが、われわれの戦いができたのは非常に良かった」と前向きに捉えようと必死だった。

 前半3分にCKから那須が移籍後初得点となる先制点。4分後には梅崎が追加点を奪ってリードを2点に広げた。今季はJリーグとACLで先発を入れ替えるターンオーバー制を採用しているが、この日は6日の磐田戦と同じスタメン。中2日の過密日程でも、現時点での最強メンバーを送り出した。その指揮官の期待通りに、劣悪なピッチでも持ち味のパスサッカーを展開して全北を圧倒した。だが後半になると暗転。6分にCKから1点差に迫られると、パワープレーに押し込まれて防戦一方となった。興梠が決定機を外すなど、その戦いぶりはホームで1―3と逆転負けした3日の全北戦と酷似していた。

 怒りはウズベキスタン人の主審にも向けられた。後半は正当に映ったタックルのほとんどがファウルの判定。ある選手は「何で前後半であんなに基準が変わったのか不思議」と話し、別の選手も「クエスチョンな部分が多かった」と不満をあらわにした。頭では理解していたはずの“アウェーの洗礼”とはいえ、リズムを崩す一因になった。

 「この1ポイント(勝ち点1)でグループリーグ突破できると信じている」。ペトロヴィッチ監督は最後まで強気な姿勢を崩さなかったが、この時点で自力突破は消滅した。残り1勝1敗で突破できる可能性も残っているが、全北に並んだ場合は当該対戦チームの成績が優先されるため、1分け1敗の浦和は脱落する。07年以来のアジア制覇を目指す赤い悪魔は、ロスタイムの失点で崖っ縁に立たされた。

 ◆浦和のACL今後の行方 浦和が2点リードを守れず、全北と手痛いドロー。次戦(24日)はホームで首位の広州恒大戦。浦和が○の場合は最終戦(5月1日、アウェーのムアントン戦)まで決勝トーナメント進出の可能性が残る。△の場合は全北がムアントン戦に○で、●の場合は全北が○か△で、浦和の1次リーグ敗退が決まる。

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