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守備陣崩壊…今予選12試合で2失点以上は初

[ 2013年3月27日 06:00 ]

<ヨルダン・日本>ヨルダンに2点目を入れられる

W杯アジア最終予選B組 日本1-2ヨルダン

(3月26日 アンマン)
 アウェーで2失点もしてしまった。14年W杯ブラジル大会予選の12試合で、1試合2失点以上は初めてだった。引き分けでもW杯出場決定の試合で、前半ロスタイムにCKから先制されると、後半15分にも追加点を許した。完全に相手にペースを与えてしまった。

 1失点目は、やはりCKでのマークのずれから失った22日のカナダ戦の失点の再現を見ているようだった。左CKで後ろから走り込んだバニアテヤをマークした岡崎慎司が、自分の前に入られて頭で決められた。「自分のミス」。危険な時間に集中力が途切れた。

 2失点目は、ヨルダンFWハイルのカウンターに吉田麻也が完全に振り切られた。守備というより、チャンスに得点できなかったチーム全体の問題である。だが、これまで敗戦はあっても、失点は1以下にしのいできた守りが、大事な試合で負のイメージを残した。

 風邪で離脱していた今野は、持ち味の読みのよさを見せた。ケガの長友に代わった酒井高徳は、2失点目の場面でボールを奪われたものの、左サイドで積極的に攻撃にも参加した。浮かび上がったのは試合前の不安ではなく、セットプレーでの身体的な不利と、スピードという日本の永遠の課題だ。

 重圧がかかるアウェー戦で、勝利の難しさをあらためて教えられた。長谷部誠は「W杯予選は簡単なものじゃないと思い知らされた」と話した。ただ、それを本大会前に経験できたことは、逆に前向きにとらえることもできる。日本が目指しているのは、予選を突破することではなく、本大会で結果を出すことだ。

 次戦のオーストラリアも簡単な相手ではない。岡崎は「反省点を生かしてやりたい」と話し、長谷部は「切り替えて、強い気持ちを持ってやりたい」と言った。この日の苦い敗戦をいかに今後に生かしていくのか。日本にはそれを試し、確認する試合が本番前にまだ残されている。

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2013年3月27日のニュース