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陽子 本田になる!フル代表デビュー戦でFK志願を決意

[ 2013年3月6日 06:00 ]

シュート練習する田中陽

アルガルベ杯1次リーグA組 日本―ノルウェー

(3月6日 パルシャル)
 陽子が本田になる!なでしこジャパンは6日、国際親善大会アルガルベ杯1次リーグ開幕戦でノルウェーと対戦する。MF田中陽子(19=INAC神戸)は4日、FKでキッカーを志願する決意を披露。フル代表デビュー戦で新生なでしこにFK弾と勝利をもたらす。

 初の国際Aマッチを控え、田中陽がFKへの強いこだわりを口にした。

 「“行ける角度だな”と思ったら積極的にならないとチャンスを自分でつぶすことになる」と力説。昨夏のU―20W杯1次リーグ・スイス戦で左右両足によるFK弾2発を決めた。正確な軌道を描いてゴールへと向かう“飛び道具”は自他ともに認める強力な武器だ。

 なでしこのキッカーと言えば田中陽同様に左右両足で多彩なボールを繰り出す名手のMF宮間がいるが、若手の底上げを目指す今大会は参加を免除されて不在。それでも無回転FKを持つ大儀見や川澄ら先輩選手が控える。チームで2番目に若い19歳はキッカー役の分担に「分からないです。どうなんですかね?」と首をひねったが、好機と見れば自ら志願する。

 試合中のキッカー直訴と言えば、男子の日本代表MF本田が09年9月5日のオランダ戦でキッカーのMF中村に強い口調で譲歩を求めたが、長く大役を務めていた司令塔は譲ることなく自ら蹴った。自身の能力に対するプライドと自己主張は一流選手に欠かせない資質でもある。なでしこの新司令塔候補もキッカー志願に関し「そんな強気でいけるか分からないけど言わなきゃ損。勝負の世界なんで、そこは“自分”を強く持って頑張りたいです」と熱く語った。

 練習では主力組に入ることも多く、5日の前日練習は紅白戦で1得点。希望のボランチで先発デビューの可能性もある。目指すのはアルガルベ杯制覇。「日本は優勝が目標なので勝利に貢献できれば、チームの一員としてこれからもやっていけるということ。今できることを精いっぱいやりたい。(重圧は)今は全然感じてないです」。強い精神力で確かな足跡を残すデビュー戦にする。

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