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ユースから昇格できず…大学で開花した大宮期待の俊足ルーキー

[ 2013年3月1日 12:06 ]

即戦力の期待がかかる大宮のDF今井

J1注目の男 大宮DF今井智基

 開幕から即戦力として期待を集めそうなのが、大宮ユース出身で中大から加入したDF今井智基(22)だ。

 ユースではFWだったが、トップ昇格を果たせず大学へ。進学後にサイドハーフへコンバートされると、2年のときに転機が訪れた。人材不足というチームの事情もあったが、全く経験のなかった右サイドバックへ転向。「サイドバックも今は攻撃が求められるので抵抗はなかった」と前向きに捉え、才能を開花させた。3年時に全日本大学選抜、4年時にベストイレブンにも選出。「自信」を身につけたという意味でも、4年間は無駄ではなかった。

 最大の武器は、50メートル6秒0を誇る俊足だ。スポーツ部に所属していなくても陸上部員より速かったという父のDNAを受け継いでおり、チーム関係者も「並走して負けたのを見たことがない」と目を丸くする。ユース、大学時代に鍛えたフィジカルの強さも自慢で「1対1にも自信がある。そこは通用すると思う」と胸を張った。

 練習試合では、初めてセンターバックを経験するなどプレーの幅も広げている。右サイドバックにはベテランの村上、同じユース出身で先にトップに昇格した渡部、さらに守備的ポジションならどこでもこなせる新加入の高橋ら、ライバルは多い。それでも「スタメンに定着して、シーズンが終わるころにはチームの軸になれるように頑張りたい」と言葉に力をこめた。

 チームは昨季終盤で築いた11試合無敗を現在も継続中。スタートダッシュが今季の鍵を握る中、俊足DFがチームに勢いを与える。

 ◇今井 智基(いまい・ともき)1990年(平2)11月29日、千葉県市川市生まれの22歳。大宮ユースから中央大を経て今季再加入。11年全日本大学選抜。強じんなフィジカルとスピードが武器。1メートル78、78キロ。利き足は右。

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2013年3月1日のニュース