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湘南MF梶川諒太 アイデア豊富な身長1メートル62の逸材

[ 2013年2月26日 15:09 ]

J1注目の男 湘南MF梶川諒太

 3年ぶりのJ1に挑む湘南が今オフ唯一移籍金を払って獲得した男。それがJ2東京Vから加入したMF梶川諒太(23)だ。昨年10月には獲得に動きだしていたという無名の逸材。その魅力をチョウ・キジェ監督(44)はこう明かす。

 「運動量があって、アイデアがある。そして決定的なパスを出せるというところが、凄くJ2で目立っていた。こういう選手がうちのチームに絡むと、もっと違うことができると思った。体が小さいとかは気にならなかったですね」

 登録されている身長は1メートル64。だが、実は1メートル62しかない。「中学に入る時は1メートル40なかった。小さい時からずっと小さくて…高3でピタリと止まりました」と笑うが、体格に恵まれないことが結果的に奏功した。「小さくて良かった。相手はいつも自分より大きい。だから大きい人にどう勝つかを常に考えてきました。それが判断などに生かせるようになったと思います」

 ひたすら練習に明け暮れ、小学校入学前にはリフティング連続100回を達成。大学3年の終わりにつてを頼って東京Vに練習参加し、夏には特別指定選手としてデビューすると、プロ1年目の昨季にはボランチとして欠かせない存在に上り詰めた。東京Vからオファーがなければ「多分銀行員になっていた」という状況から一転、J1チームに移籍金を払ってまで獲得したいと思わせたシンデレラボーイだ。

 湘南では全員がレギュラーで全員がサブ。ポジションが約束されているわけではないが「5点以上は取りたい。アシストはそれ以上」と梶川。小さな体とあどけない童顔の奥には無限の可能性が詰まっている。

 ◇梶川 諒太(かじかわ・りょうた)1989年(平元)4月17日、兵庫県高砂市生まれの23歳。関西学院高から関西学院大に進み、4年時の11年にJ2東京Vの特別指定選手としてJデビュー。12年東京V入りし、今季から湘南に完全移籍。J2通算38試合3得点。1メートル64、58キロ。利き足は右。

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2013年2月26日のニュース