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「結果重視でいきます」矢野貴章 代表復帰へ新天地で復活期す

[ 2013年2月21日 13:48 ]

新天地・名古屋で復活を期す矢野貴章

J1注目の男 名古屋FW矢野貴章

 復活の舞台は整った。かつてのW杯メンバー、名古屋FW矢野貴章(28)が新天地でかつての輝きを取り戻す。

 03年に柏でプロ生活をスタートさせ、06年に移籍した新潟で主力として活躍。長身を利した空中戦と献身的な守備能力を買われて、オシムジャパンや岡田ジャパンにも継続的に選ばれた。10年の南アフリカW杯にも選出され、カメルーン戦に途中出場した。しかし、その後に移籍したドイツ1部フライブルクで挫折を味わう。15試合無得点で2シーズンを終え、12年に新潟へと復帰。その古巣でも2得点に終わった。

 昨オフ、環境を変えることを考え始めた長身FWには数クラブが興味を示す。中でも最も早くアプローチしたのが名古屋だった。「自分を最も必要としてくれた。最初に声をかけてくれたので」。静岡・浜名高の先輩にあたる久米GMから熱心に誘われては、断るわけにはいかなかった。

 チーム状況も復活を後押しするはずだ。昨年はケネディが持病の腰痛で不振に陥ると、苦肉の策でDF闘莉王を1トップ起用。しかしチームバランスは崩れて、成績も失速した。不動のエースは今季もすでに腰痛で出遅れ、開幕戦出場が絶望的だ。新たに加わった1メートル85の元代表FWならば、代わりの1トップにはうってつけ。さらに3トップのサイドでもプレー可能だ。

 その先の目標もみすえる。「サッカーをやっている以上、日本代表を目指す。あの舞台に立ちたい。目に見える結果が欲しいし、今年は結果重視でいきます」。今季の名古屋が獲得した数少ない即戦力。3年ぶりタイトル奪還のためにはその活躍は不可欠だ。

 ◇矢野 貴章(やの・きしょう)1984年(昭59)4月5日、静岡県浜松市出身の28歳。浜名高から柏へ進み、06年には新潟へ移籍。主力として活躍し10年南アフリカW杯のメンバーにも選ばれた。J通算221試合36得点。日本代表19試合2得点。

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2013年2月21日のニュース