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陽子なでしこ初招集 ボランチで代表生き残り狙う

[ 2013年2月19日 06:00 ]

初の代表入りを果たした田中陽子

 日本サッカー協会は18日、国際親善大会アルガルベ杯(3月6~13日、ポルトガル)に出場するなでしこジャパン23人を発表した。昨夏のU―20W杯日本大会で3位に入ったヤングなでしこからMF田中陽子(19=INAC神戸)とFW田中美南(18=日テレ)が選ばれるなど6選手が初の代表入り。ベテランの澤穂希(34=INAC神戸)や宮間あや(28=岡山湯郷)は外れた。ポスト澤の期待が懸かる田中陽はボランチで代表生き残りに挑む。

 ポスト澤を目指す田中陽が最初の関門をクリアした。8~11日に大分で行われた年代別女子代表候補の合同合宿に参加した代表予備軍「なでしこチャレンジ」22人の中から、他の9人とともに「なでしこジャパン」への昇格切符を勝ち取った。

 「やってはいけないミスが結構まだあるが、ストロングな部分もある。キックの質、ミドルシュート、果敢なアプローチの守備のチャージも非常にうまい。今が経験させるにはいいタイミング」

 佐々木監督が招集の狙いを説明した。合宿の際は「“う~ん”ってとこかな」と微妙な評価を下していたが、澤と阪口のダブルボランチが、招集免除とコンディション不良でメンバーを外れた中で招集を決断。「若手の選手層を厚くする」という判断の中で次世代の司令塔にチャンスを与えた。

 INAC神戸の鹿児島合宿に参加中の田中陽は「メンバーに選ばれてとても光栄。五輪とW杯の次に来るくらいの大きな国際大会なので、自分のプレーをしっかり出してチームに貢献したい」とコメントした。スタートラインには立ったが、代表定着と定位置奪取への道のりは簡単ではない。

 「極めたい」と意気込むボランチに関しては指揮官も「両サイドハーフやトップ下でも可能性があるかもしれないが、ボランチを中心に考えている。彼女もこだわっているみたいだし」と理解を示した。それでも昨年のアルガルベ杯で澤の穴を埋めた田中明や欧州組の宇津木、DF登録の川村らライバルは多い。今回の代表発表で背番号10が“欠番”となった澤も6月以降には復帰する見通しで、田中陽には今回の遠征が勝負の場となる。

 ▽アルガルベ杯 ポルトガル南部のアルガルベ地方で開催される女子サッカーの国際大会。FIFA公認ではないが、女子ではW杯、五輪に次ぐ大会として位置づけられている。94年が第1回大会で今年が第20回。米国が最多優勝8回。日本は11年初出場で3位、12年は決勝でドイツに3―4で敗れて準優勝だった。

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2013年2月19日のニュース