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期待は新人以上の“ヒデ2世”野津田 狙うは開幕スタメン

[ 2013年2月16日 10:56 ]

昨年12月のU―18プレミアリーグ・東京Vユース戦で、相手DFのスライディングを巧みにかわす野津田

J1注目の男 広島MF野津田岳人

 広島は連覇を狙う今季はリーグ戦と並行して、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)にも出場する。昨季より最低でも6試合が増えるにもかかわらず、新加入選手は4人。一見地味な補強にも見えるが、下部組織から加わったMF野津田岳人(18)はその不安を払しょくする逸材だ。

 背筋をピンと伸ばしながらパスやシュートをする姿は元日本代表のMF中田英寿氏をほうふつさせる。しかも、精度の高いパスやドリブル、強烈なミドルシュートをハイレベルで兼ね備える左利きだ。広島生まれの広島育ちで、本人が憧れの存在にあげるMF森崎浩も「(野津田は)若い頃の自分に似ている」と太鼓判を押す。

 経歴も輝かしい。年代別日本代表にはU―15を皮切りに全世代で選出。広島ユースには中学3年時に飛び級で参加した。高1でレギュラーになると2、3年時には「高円宮杯U―18チャンピオンシップ」の連覇に大きく貢献し、2年連続のMVP。高2で2種登録され、3年生の昨季は3月17日の清水戦でデビューすると、リーグ戦5試合に出場した。

 攻撃センスも抜群で戦術理解度も高い“広島サッカーの申し子”は、目標を「開幕スタメン」と高い位置に定めている。周囲の期待は新人以上。それは本人も自覚しており「期待を力に変えて、連覇とアジア・チャンピオンに貢献したい。途中出場でもいいので全試合に絡みたい」と、意気込みを語る。

 チームは昨季、MF清水や石川らが才能を開花させ、優勝に貢献した。「育てながら勝つ」ことができるチーム環境のなか、背番号24が大きく羽ばたく姿が今から思い浮かぶ。 

 ◇野津田 岳人(のつだ・がくと)1994年(平6)6月6日、広島県広島市生まれの18歳。シーガル広島、広島ジュニアユース、広島ユースを経て、13年にトップ昇格。1メートル75、68キロ。血液型A。

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2013年2月16日のニュース