香川　欧州ＣＬレアル戦へ熱き思い「インパクト残す」

アウディの高級車「Ｒ８」の運転席でピースする香川

　マンチェスター・ユナイテッドの日本代表ＭＦ香川真司（２３）は７日、関西空港発の航空機で渡欧した。前日のラトビア戦で２アシストを記録した日本の至宝は早くも１３日の欧州ＣＬ決勝トーナメント１回戦レアル・マドリード戦（マドリード）に向けた熱き思いを激白した。また、出発前にはアウディジャパンとのブランド・アンバサダー契約締結が発表され、イベントに参加した。

【欧州ＣＬ日程】

　目にも鮮やかなオレンジ色のオープンカーに乗り込んだ香川の心は早くもフルスロットルだ。前日のラトビア戦で見せた２アシストはもう過去のこと。アンバサダー契約したアウディの高級車「Ｒ８」のハンドルを握った男の照準は１３日に迫った欧州ＣＬの大一番、敵地でのＲマドリード戦に定められていた。

　「相手チームに関してはマンチェスターからすれば“ここで当たるのか”と。いろんな思いのあるチーム。これまでケガがあったり、結果として目に見えるものは残してない。ビッグマッチで勝利に貢献できればインパクトも残せる。懸ける思いは強い」

　欧州ＣＬの決勝トーナメントは自身初。相手は少年期から憧れるスペインを代表するクラブだ。ビッグマッチでビッグインパクトをと武者震いが止まらない。もちろん、簡単に立てる舞台ではない。マンＵのレギュラー争いに身を置く悲壮な覚悟は想像を絶するものだ。

　「そのためにもまずは次の試合（１０日、エバートン戦）が大事。アピールしないと次は保証されていない。前線は２チーム分の選手層。エルナンデスは１０点くらい（８点）取ってるけど先発じゃない。結果と、それ以上のインパクトが必要。日々の疲労度はメンタル面も含めドルトムント時代とは比べものにならない」

　だが、そんな経験こそが香川を、日本を強くするはずだ。３月２６日のＷ杯アジア最終予選ヨルダン戦に勝てば、もう一つの夢、Ｗ杯切符を手中にできる。「必ず次で決めたい。同時に皆の意識をＷ杯に持って行きたい」。日々、たくましさを増す香川が艶やかなオープンカーのごとくスピーディーに、力強く日本をＷ杯ロードへけん引する。