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白木が開始1分弾!“最強JK”常盤木学園が連覇達成

[ 2013年1月18日 06:00 ]

<常盤木学園・神村学園>優勝しカップをかかげる道上(中)ら常盤木学園イレブン

第21回全日本高校女子サッカー選手権

(1月17日 静岡・磐田スポーツ交流の里ゆめりあ)
 決勝が行われ、常盤木学園(宮城)が神村学園(鹿児島)を2―0で下し、2大会連続5度目の優勝を果たし、同校が持つ最多優勝記録を更新した。FW白木星(1年)が開始50秒で先制点を挙げるなど2得点に絡む活躍。3大会ぶりに決勝に進んだ神村学園は、相手の堅守に苦しんで7大会ぶりの全国制覇を逃した。

 開始から1分もたたないうちに勝利をたぐり寄せた。道上のシュートを相手GKがはじくと、白木がこぼれ球を蹴り込んで先制点。「星のように明るく元気に」という願いを込めて星(あかり)と命名された16歳の1年生FWが常盤木学園連覇への道を明るく照らした。

 「彩花(道上)がいいシュートを打ってくれてボールがこぼれてきた。自分はただ打つだけでした」と白木。大会最多を更新する5回目の優勝に道を切り開いた。02年以降の11大会で決勝進出が10回。圧倒的な強さで高校女子サッカー界に君臨するが、強さの秘密は白木の言葉に隠れていた。

 1年生が3年生の道上を「彩花(あやか)」と名前で呼んだように、イレブンに先輩後輩の上下関係はなく全員が対等だ。道具の片付けなど雑用も3年生が率先する。道上は「意見を言って互いに高め合える」と指摘。基礎練習では公式の5号球より二回り小さい3号球を使い、この日INAC神戸入りが発表されたU―20日本代表の道上は「ボールの芯をしっかり捉えられるようになった」と技術を磨いてきた。

 阿部監督は「道上を中心とした攻撃力と堅実な守備が機能した」と満足げ。後半17分に追加点を挙げるまで相手に主導権を奪われる時間帯もあったが、最後は力の差を見せつけた。2点目にも絡んだ“ポスト道上”の白木は昨秋のU―17W杯で2得点2アシストと活躍して8強入りに貢献。道上以外にも3年生の4選手がなでしこリーグのクラブに進む。従来は夏開催ながら昨夏のインターハイから女子サッカーが正式種目となり、男子同様に冬開催となった今回の選手権。タレントをそろえた強豪が節目を飾った。

 ▽常盤木学園 1928年(昭3)に常盤木学園高等女学校として創立。普通科と音楽科の2学科で生徒数は896人(うち男子は18人)。05年から音楽科を男女共学とした。女子サッカー部は95年創部。全日本高校女子選手権は15大会連続15回目の出場で02年に初優勝し、08、09年に連覇。今回が2度目の連覇で優勝は大会最多5回目で準優勝5回。OGになでしこジャパンのDF熊谷紗希(フランクフルト)やDF鮫島彩(仙台)らがいる。所在地は宮城県仙台市青葉区小田原4の3の20。

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