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同級生の怪物左腕に刺激!GK長津 桐光“完封伝説”作る

[ 2013年1月12日 06:00 ]

PK練習で好セーブを見せ笑顔の桐光学園GK長津

 全国高校サッカー選手権は12日、準決勝2試合が国立競技場で行われる。初優勝を目指す桐光学園(神奈川)は京都橘(京都)と対戦する。昨夏、甲子園で1試合22奪三振を記録した野球部の松井裕樹投手(2年)とクラスメートで、同じ背番号1を背負うGK長津大裕(2年)が、完封で16大会ぶりの決勝へと導く。星稜(石川)は鵬翔(宮崎)と対戦する。

【準決勝 トーナメント表】

 桐光学園の背番号1がマウンドではなく、ゴールマウスに立ちはだかる。長津は「堂々と国立の舞台で戦いたい。出られないGKの分まで、桐光(学園)のGKは凄いというのを知らしめたい」。11日の前日練習は都内のグラウンドで約1時間半、リラックスした表情で汗を流し、最終調整も順調に終えた。狙うはもちろん完封勝利。そして元日本代表MF中村俊輔(34=横浜)を擁し準優勝した96年度以来、16大会ぶりの決勝進出だ。

 同い年のスターから刺激を受けてきた。昨夏の甲子園で1試合22奪三振の大会記録を樹立した野球部の松井とは同級生で、互いに試合前にメールで激励しあう仲。教室ではゲームや漫画の話で盛り上がる。クラス全員が仲が良く、誕生日にはお金を出し合いプレゼントを贈る。松井には漫画「ONE PIECE」の人気キャラクター「チョッパー」のフィギュアを贈り、長津の誕生日には音楽プレーヤーと一体になった枕が贈られた。「普段はにぎやかなヤツ。(甲子園までは)自分もあんな凄い“怪物”だとは思わなかった」。普段、机を並べ授業を受けている親友が一躍、全国舞台でヒーローになった。競技は違えど、ともにプロの世界を目指すライバルに負けているわけにはいかない。松井の目標は世界一の左腕になること。長津は、まずこの選手権で“日本一のGK”を目指す。

 そのための対策は万全だ。90分間で決着がつかなくても、長津はPK戦に絶対の自信を持つ。「中学生になってから負けたことがないですね。(シュートを)止めさせてもらってます。7、8割は(コースが)読めます」とニヤリ。桐光学園の守護神が、スーパーセーブで決勝進出をたぐり寄せる。

 ▽長津 大裕(ながつ・だいすけ)1995年(平7)7月2日、滋賀県生まれの17歳。小4の時、FC東海岸でサッカーを始め、中学時代は横浜ジュニアユース追浜でプレー。好きな選手はカシージャス(Rマドリード)。1メートル80、73キロ。家族は両親と弟。血液型はB。

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