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元ラガーマンの異色FW市森、3戦連発で桐光を国立へ導く!

[ 2013年1月5日 06:00 ]

ミニゲームで攻め込む桐光学園の市森

 全国高校サッカー選手権は5日、準々決勝4試合がニッパツ三ツ沢球技場などで行われる。作陽(岡山)と対戦する桐光学園(神奈川)は、中学時代ラグビーとの“二刀流”でならしたFW市森康平(3年)が2試合連続ゴールと好調。準々決勝では3戦連発で母校を4強に導く。そして、その先には初の全国制覇と得点王の2冠が待っている。

【準々決勝 トーナメント表】

 桐光学園の市森が3試合連続ゴールで96年度以来、16大会ぶりとなる国立への扉を開く。横浜市内のグラウンドで約2時間、セットプレーの確認やミニゲームをこなしたストライカーは「FWとして点を取るのが仕事。2ゴール取れたのは良かったが、満足せずに(ゴールを)狙っていきたい」。前回準優勝の四日市中央工との2回戦、そして3回戦の佐賀商戦ではともに先制点を挙げて上り調子。既に作陽の映像も見た。自らの得点で主導権を握り、準決勝の舞台となる国立へ。イメージは湧いている。

 異色の経歴を持つ。中学時代は部活動ではサッカー部に籍を置いたが、同時にクラブチームでラグビーもプレーしていた。3年時には10年度の全国高校ラグビー大会で優勝(東福岡と両校優勝)した名門・桐蔭学園からも誘いを受けたCTB。「進路は相当悩みました。でも、小学校の頃から平山さん(当時国見、現FC東京)らを見て(サッカーの)選手権に憧れていたので」。選んだのは花園ではなく国立だった。

 苦難も乗り越えた。1、2年時には左膝。そして3年になり右膝の半月板を痛め計3度手術した。8強入りした今夏の全国高校総体も欠場。「つらい経験もしてきたが、その分出られない選手の気持ちも分かる。この大会が(高校では)最初で最後の全国大会。悔いのないようにやりたい」。仲間の気持ちも背負いピッチでの大暴れを誓う。

 3戦連発なら得点王も見えてくる。現在得点ランクはトップ(4点)と2点差の5位タイ。「(得点王は)意識していませんよ。結果として、なれればいいですけど」。あくまでも目標はチームの優勝。そのためにもゴールを量産し、その先にある“キング”を目指す。

 ▽市森 康平(いちもり・こうへい) 1994年(平6)7月27日、茅ケ崎市生まれの18歳。小1のとき、FC東海岸でサッカーを始め茅ケ崎一中でプレー。ラグビーは茅ケ崎ラグビースクール。好きな選手はルーニー(マンチェスターU)と中村俊輔(横浜)。1メートル77、66キロ。家族は両親と兄、姉。血液型A。

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