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ランパード、チェルシー退団示唆…置き土産は「世界一」

[ 2012年12月15日 06:00 ]

今季限りでの退団を示唆したと報じられたチェルシーのMFランパード

トヨタ・クラブW杯決勝 チェルシー―コリンチャンス

(12月16日 横浜国際)
 トヨタ・クラブW杯に出場しているチェルシーのイングランド代表MFフランク・ランパード(34)が今季限りでの退団を示唆したと英メディアが13日(日本時間14日)、一斉に報じた。今季で切れる契約に関し、延長のオファーがないことを告白。16日にコリンチャンスとの決勝を控えるクラブW杯が、チェルシーで狙える最後のタイトルとなる可能性が出てきた。

 世界屈指の強豪に成長したチェルシーでクラブ歴代3位の公式戦189得点を記録してきたランパードが、自ら退団に言及した。13日のモンテレイ戦後、契約に関して英国メディアに「何も言われていない。永遠に続くものはないからね。たとえ続いてほしいと思っていても」と打ち明けた。

 01年夏にウェストハムから加入。生え抜きではないが、躍進を支えてきた。今大会を負傷欠場したDFテリーと並ぶクラブの象徴的な存在。故障明けで控えだったモンテレイ戦では試合中にアップを始めただけで客席から大歓声が上がり、後半18分にピッチに入った時は熱狂的なファンが一番の盛り上がりを見せた。ベニテス暫定監督が就任直後の11月24日にランパード退団の見通しを示した際にも大きな反響があり、指揮官は後日「発言が誤解された。“自分は分からない”と言ったんだ」と釈明を迫られた。

 しかし、選手として晩年を迎えていることも事実。故障がちで衰えを指摘する声もある。自身は「あと2、3年はトップレベルで可能」と訴え、モンテレイ戦に関しても「先発の準備はできていた」と強調したが、仮に契約延長を勝ち取ったとしても希望する先発の保証はなく、退団と向き合うことは避けられない。

 欧州CLで敗れ、国内リーグは首位マンチェスターUと勝ち点10差と苦戦。FA杯や8強に残るリーグ杯はあるが、今大会が愛着あるクラブで狙える最後のビッグタイトルとなる可能性は高い。

 14日は横浜市内で軽めの調整。「クラブも個人でも手にしていない大きなタイトル」。そのトロフィーをクラブのキャビネットに並べるため、決勝に向けて汗を流した。

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2012年12月15日のニュース