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神戸 三木谷会長が謝罪…完敗で2度目のJ2降格決定

[ 2012年12月2日 06:00 ]

<神戸・広島>ホーム最終戦のあいさつで、サポーターに頭を下げる三木谷会長

J1最終節 神戸0-1広島

(12月2日 ホームズ)
 必然のエンディングだった。勝利がJ1残留の絶対条件と分かっていたはずの神戸だが、決定機すら満足につくれない。まさに完敗。05年以来、2度目となるJ2降格を告げるホイッスルが鳴った瞬間、2万人のスタジアムに漂ったのは、あきらめの空気だった。

 05年に涙でサポーターに謝罪した三木谷会長は、この日も大きなブーイングを浴びながらセレモニーのあいさつに立つと、「すべての責任は私にあると思います」と潔く頭を下げた。

 迷走のきっかけは4月にあった。神戸の顔である和田監督を同会長の強い意向で解任し、代わりに西野監督を招く。ところが、このトップ主導の人事がねじれ現象を生んだ。

 強化担当者は西野招へいに消極的だったため、当初から指揮官と現場フロントの意思疎通はスムーズさを欠く。さらに夏の補強に失敗し、西野サッカーも軌道に乗らなかったことで亀裂は深くなった。東京の最高責任者を筆頭に神戸のフロント陣も違う方向を向き出した結果、西野前監督のサポート役は皆無に。究極のカンフル剤として西野解任を決断したものの、クラブに漂う空気に不安を覚えた選手たちは最後までプレーに集中できる環境になかった。

 責任を取るかたちとなった安達監督は「広島のようにJ2に落ちてもはい上がって、もう1度クラブ力を高めてJ1で優勝できるクラブをつくっていきたい」とサポーターに呼びかけ、温かい拍手を受けた。クラブは続投要請をする見通しで、後は本人の意向次第だ。

 さらに混迷を極めたフロント陣には、和田元監督を呼び戻してクラブ全体の統括を任せる予定。J2で真の実力を身につけるため、まずはクラブとしての一体感を取り戻す。

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