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後半ロスタイムに歓喜!C大阪 横山2発で意地のドロー

[ 2012年12月2日 06:00 ]

<C大阪・川崎>この試合2得点の横山(右)と抱き合って喜ぶレヴィー・クルピ監督

J1最終節 C大阪2-2川崎F

(12月2日 長居)
 苦しみ抜いた末に自力で決めた。引き分け以上なら無条件で残留が決まる一戦。1-2とビハインドを背負ったC大阪が追いついたのは、掲示された後半のロスタイム4分を過ぎてからだった。右サイドからのクロスをGKがはじくと、こぼれ球を拾ったMF横山が左足を一閃(いっせん)。同18分に続く、自身2得点目がゴール上に突き刺さった。結果的には黒星でも降格は免れる状況だったものの、最後の最後で自力残留となった。

 11月に腎臓結石を患っていたレヴィー・クルピ監督も「まったく予想できない展開だった。あの激痛が戻ってきたよ」と苦笑いだ。昨季限りでC大阪監督を辞任し、母国ブラジルで浪人中だった今年5月。新潟から突然の監督就任オファーが届いた。これに断りを入れた指揮官に対して、今度は7月にC大阪から復帰の打診。家族の事情もあり首を横に振ったものの、翌8月に再びC大阪から復帰要請が来ると、腹は決まった。

 「自分は人生でリスクを冒すのが大好きなんだ」。熱意に押される形で、残り11試合の状況で現場復帰。そこからは4勝4分け3敗と苦闘を強いられながら、クラブをJ1残留へと導いた。この日はユース所属のFW南野を先発に抜てき。この17歳が1点目をアシストするなど、約8カ月のブランクを経ても名伯楽の眼力はそのままだった。

 神戸、G大阪が降格したため、来季は関西で唯一のJ1クラブとなる。「コウベさん、ガンバさんが降格することを予想できた人はいなかっただろう。来年はチームとして今までとまったく違うメンタリティーで臨みたい」。関西のとりでとして、その力が問われる来シーズン。すでに続投が決定している指揮官が早くも巻き返しを誓った。

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