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澤“初代世界女王”に王手!INAC神戸が4発圧勝

[ 2012年11月23日 06:00 ]

<INAC・キャンベラ>後半、大野(中央左)がゴールを決め澤(同右)らと喜ぶ

 INAC神戸が“初代世界女王”に王手をかけた。国際女子サッカークラブ選手権が22日、浦和駒場スタジアムで開幕し、INAC神戸はオーストラリアリーグの昨季覇者のキャンベラにFW高瀬愛実(22)らのゴールで4―0と快勝した。25日の決勝(NACK)では日テレを5―2で破った欧州女王のリヨン(フランス)と対戦する。

 敵が国内から世界に変わっても、INAC神戸は変わらない。昨季のオーストラリアリーグを無敗で制したキャンベラに圧勝してつかんだリヨンへの挑戦権。「ロンドン五輪でも(準決勝の)フランス戦は時間がたつのが遅くてしんどかった。リベンジと言ったらおかしいけど、どれだけ成長しているか楽しみ」。大会前に描いていた女子欧州CL覇者との決勝が実現し、澤のテンションは一段と高くなった。

 INAC神戸らしい試合だった。ゴーベル・ヤネズが2発決めれば、前半35分には、リーグ得点王の高瀬が積極的に放ったシュートが相手DFに当たり左隅に吸い込まれた。後半9分には大野がゴール前の狭いエリアを高瀬とのワンツーで抜け出しゴール。シュート数はキャンベラの6倍以上の19本も放った。澤は的確なポジショニングでピンチの芽を摘み、前半はシュート0本に抑えた。リーグ戦終了後、神戸・六甲アイランドに新しくできた練習場のお披露目などイベントが続き、全体練習はわずか3日間。調子は万全ではなかったが、試合前のロッカーで「世界と戦えるのは貴重な機会。楽しんでやろうね」と主将の大野が飛ばしたゲキが効いた。

 2年続けて無敗でリーグ戦を制したが、海外チーム相手には結果を出していなかった。昨年11月のアーセナル、今年2月のバルセロナとの親善試合はいずれも1―1のドロー。今回はロンドン五輪で苦戦したフランス代表を14人も擁するリヨンが出場することもあり、モチベーションはいやが応にも高まっていた。

 中2日の決勝戦を見据え、澤、大野らは後半途中に退いた。「びびらずやればできる」と澤は自分に言い聞かせた。女子版クラブW杯の今大会を制すれば、世界一と言える。その魅力的な称号を奪いにいく。

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