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名門・清商 ラストイヤー飾れず…“最後の選手権”前に散る

[ 2012年11月6日 16:00 ]

<清水商・静岡西>まさかの敗退に肩を落とす清水商イレブン

 元日本代表の川口能活(磐田)、小野伸二(ウエスタン・シドニー)らを輩出した高校サッカーの名門・清水商が、4日の静岡県大会の3次(決勝)トーナメント1回戦で静岡西に0―1で敗戦。来年度、庵原と統合する清水商は、現校名で最後の選手権を全国出場で飾ることはできなかった。

 “最後の選手権”への挑戦が終わった瞬間、清水商イレブンはピッチに崩れ落ち、天を仰いだ。放ったシュートは17本。後半にはそのうち13本を浴びせる猛攻を見せたが、ゴールマウスをとらえきれず、GKの好守にも阻まれた。大滝雅良監督(61)は「静岡西がギリギリのところでよく頑張っていた」と相手の粘り強さを認めた。

 清水商は全国高校サッカー選手権を3度制覇。多くの日本代表やJリーガーを輩出し、卒業生には川口、小野のほか、川崎Fの風間八宏監督(51)、元日本代表の名波浩氏(39)らそうそうたる名前が並ぶ。

 来春、庵原と統合し「清水桜が丘」と校名変更することが決まっている。「清商」ラストイヤーとして迎えた今季は試練の連続だった。新人戦は県1次リーグで敗退。総体県大会はPK戦の末に静岡学園に敗れて準優勝。直後の6月中旬にはFW佐野翼主将(3年)が右膝半月板を手術、選手権開幕前にはGK志村俊樹(3年)が右肩を故障するなどケガ人も続出した。

 「清商」の校名で挑む公式戦は来年の新人戦が最後。この日の先発は6人が1、2年生だった。苦い敗戦をバネに、今度こそ有終の美を飾る。

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2012年11月6日のニュース