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カズ「言葉分かる」打倒ポルトガルへ戦術“盗み聴き”

[ 2012年11月3日 06:00 ]

練習を終えたカズは駐車場で客待ちをしていたトゥクトゥクに笑顔で試乗

フットサルW杯1次リーグC組 日本―ポルトガル

(11月4日 ナコーンラーチャシーマー)
 フットサルW杯タイ大会に出場している日本代表は2日、ナコーンラーチャシーマー市内で軽めの調整を行った。1次リーグ初戦となった1日のブラジル戦でW杯史上最年長デビューを飾った三浦知良(45=J2横浜FC)は早くも次戦4日のポルトガル戦に照準を定めた。得意のポルトガル語を生かし、鍵となるサインプレーでは相手の作戦を聞き取る考えを明かした。キングカズならぬ“リスニング・カズ”が日本を今大会初勝利に導く。

 またぎフェイントならぬドリブル走行だ!練習後、カズは停車中のタイ名物トゥクトゥク(3輪タクシー)を発見すると一目散。まずはキングシート(左最後尾)に腰を下ろすと、お次は運転席に。「これって免許いるの?トゥクトゥクに乗るのは初めてだよ」と笑った。周りにいた選手も携帯電話を取り出し、笑顔で撮影。ブラジル戦の敗戦から一夜。カズが暗いムードを吹き飛ばした。

 もちろん、頭の中は早くも打倒ポルトガルでいっぱいだ。「セットプレーやサインプレーに使われるポルトガル語なら分かるよ。少しなまりがきついけどね。僕はサンパウロ(仕込み)だから、例えばドイス(2)が“ドワシ”と言ったり。聞きにくいんだけど」。他にも逸見(へんみ)、森岡、木暮らポルトガル語が得意な選手は多い。強豪に勝つためなら何でもする覚悟だ。

 練習中はロドリゴ監督とも密談し、ポルトガルの特徴を伝授された。カズは「中盤でボールを良く回すけど、ゴール前の迫力はブラジルほどではないみたい」とその一部を明かした。フットサルは複雑な戦術、サインプレーが特徴だが、ポルトガルはそれらが特に顕著。ますますカズの“盗聴術”が重要になる。

 ブラジル戦では45歳249日の史上最年長でW杯デビューを果たした。1―4と敗れたが、代名詞のまたぎフェイントを繰り出すなど、存在感をみせた。その模様はフジテレビ地上波で深夜、録画中継にもかかわらず視聴率3%をマーク。「占拠率は4人に1人って聞いたよ。でも勝たないとね」とカズ。次戦は4日のポルトガル戦。敵の作戦を読み、街を走るトゥクトゥクのごとく、軽快にステップを踏んでみせる。

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2012年11月3日のニュース