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乾 ブンデス初ゴール!先輩の意地、清武には負けない!

[ 2012年9月18日 06:00 ]

ハンブルガーSV戦の後半、競り合うアイントラハト・フランクフルトの乾貴士(左)

 乾も続いた!今季からフランクフルトに移籍したMF乾貴士(24)は16日、ホームのハンブルガーSV戦に先発出場。前半13分、得意のドリブルでゴール前に進入すると右足で記念すべき移籍後初ゴールを決めた。続く同18分には左CKでFWオーシャンのゴールを演出。1得点1アシストの活躍で3―2の勝利に大きく貢献した。

 乾が、巧みにステップを踏んだ。自慢の高速ドリブルが、相手DF陣を切り裂いた。前半13分、敵陣でこぼれ球を拾うと一気にゴール前に進入。5万大観衆が総立ちになる中、右足を振り抜く。シュートは鮮やかな弧を描きゴール右隅に消えた。「こんな中で決められて。本当に興奮した」。記念すべきドイツ1部リーグ初ゴールに声が弾んだ。

 猛烈に刺激を受けていた。15日にはニュルンベルクの日本代表MF清武が、ボルシアMG戦でドイツ初ゴールを記録していた。「あのゴールは本当にうまかった。負けたくない、という気持ちはあったけど、お互い決められて良かった」。C大阪時代はともに攻撃的なポジションを担い、切磋琢磨(せっさたくま)した仲だ。乾は昨季も2部のボーフムでプレー。ドイツでは“先輩”の意地もあった。

 2人には共通点が多い。今をときめくマンチェスターUの香川も同じC大阪の出身。その香川が10~12年、ドルトムントで実績を残し、ブンデスリーガを代表する選手に成長したことをきっかけに欧州、特にドイツでの日本人に対する評価は変化した。フィジカルが弱いというマイナス面には目をつむり、小柄でもスピードのある“第2の香川”を求めた各クラブがこぞって日本人選手獲得に乗り出した。乾、清武はその代表格だった。

 清武は、17日付の専門誌キッカーで「今節のMVP」に選出され、大衆紙ビルトでもベストイレブンに選ばれ、採点も最高評価の1をつけられた。もちろん、乾にとっても大きな刺激になるはずだ。香川の背中を追って海を渡った2人の侍が今、ドイツで新風を巻き起こしている。

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2012年9月18日のニュース