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日テレまず1冠!“大儀見妹”永里2発 無敵INAC止めた

[ 2012年9月10日 06:00 ]

<INAC神戸・日テレ>2得点1アシストの活躍でMVPを獲得した日テレ・永里

なでしこリーグ杯決勝 日テレ3―2INAC神戸

(9月9日 NACK5)
 日テレがINAC神戸を3―2で下し、大会3連覇(昨年は東日本大震災の影響で大会が実施されず)を果たした。FW永里亜紗乃(23)が2得点1アシストと全得点に絡む活躍でMVP(賞金20万円)を獲得。昨季無冠に終わった日テレは10年リーグ戦以来のタイトル獲得で賞金200万円を手にした。なお、ロンドン五輪で中断していたリーグ戦は15日に再開される。

 かつては皆で何度も味わった優勝の味。だが、今回はさすがに格別だった。ライバルのINAC神戸を倒し、野田監督と岩清水主将を3度ずつ胴上げ。全員が死力を尽くし、笑顔と涙が交錯する歓喜の輪の中で、ひときわ柔らかな笑みを浮かべていたのが2得点1アシストと全得点に絡んだ永里だった。

 「今まで凄い練習をしてきて自信になった。それがプレーに出たと思います」。前半7分、小林弥のラストパスに右足を合わせ先制。1―2と逆転された後の前半44分に小林弥の同点弾をアシストすると、後半11分には相手DFのバックパスに走り込み最後はGKもかわし決勝点をもぎ取った。

 姉・優季(現姓・大儀見)と一緒に出場することを目標にしていたロンドン五輪でメンバー漏れ。「あれがターニングポイントでした」。悔しさの全てを練習にぶつけてきたという。

 同じクラブハウス、練習場を使っているJ2東京Vでは6日に川勝監督が辞任。チームの合言葉は「女子が明るい話題を届けよう」だった。五輪でもなかった足をつらせながら相手の猛攻を食い止めた岩清水は「勝って男子にいい風を送りたかった」。経営危機を乗り越えての今季1冠目。男女そろって常勝軍団に戻るためのステップが始まった。

 ◆永里 亜紗乃(ながさと・あさの)1989年(平元)1月24日、神奈川県生まれの23歳。小学1年でサッカーを始め、中学生から日テレ・メニーナに所属。07年から日テレ・ベレーザ。05年U―17アジア選手権で得点王、08年U―20W杯出場。なでしこジャパンは通算4試合無得点。兄・源気はJ2甲府、姉・優季はポツダム(ドイツ)に所属。1メートル65、58キロ。

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2012年9月10日のニュース