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天皇杯でも醜態…札幌に怒号の嵐「地域リーグからやり直せ」

[ 2012年9月9日 14:21 ]

<札幌・長野パルセイロ>格下にPK戦で敗れ、肩を落とす札幌イレブン

天皇杯2回戦 札幌1―1(PK3―5)長野パルセイロ

(9月8日 札幌厚別)
 ホームで赤っ恥。格下のJFLにも負けた。札幌は8日、長野パルセイロを相手にPK戦の末に敗れた。1点ビハインドの後半23分にFW上原慎也(25)のオーバーヘッドで同点。延長前半7分に相手選手が退場して得た数的有利も生かせず、PK戦に持ち込まれた。ミスの連発に走り負けと、完敗と言っていい内容。降格目前のリーグ戦同様、天皇杯でも醜態をさらしてしまった。

 怒号が飛び交う。スタンドへあいさつに向かった札幌イレブンに浴びせられたサポーターの怒りの声。横断幕も選手が整列する前に撤去され「金を返せ!地域リーグからやり直せ!」と痛烈なヤジが飛ぶ。ホームで格下のJFL相手に屈辱的な黒星。しかも現在のベストメンバーをそろえていただけになおさらだった。

 「大変申し訳ないと思っている」。Jクラブ以外のチームに敗れたのは、07年の同大会以来5年ぶり。石崎監督の謝罪の言葉も当然だった。

 敗戦にふさわしい内容だった。前半からミスのオンパレード。初シュートは、前半29分のFW前田のドリブルから力のないシュートという始末だった。運動量でも圧倒され、ルーズボールすら奪えない。延長に入ると、相手選手が2枚目の警告を受けて退場。札幌が1人多い状況下になったが、延長後半開始早々にDF岡山が両足をつってピッチを去った。

 「自分は何も言えない。迷惑を掛けてしまった」と岡山。交代枠を使い切っていたため、補充することができず反撃ムードに水を差しただけに、謝罪の言葉が口を突く。ただ、これも90分で決着をつければ問題はなかった。シーズンも終盤。熟成されているはずの連係は、いまだ課題ばかりでパスがつながらない。MF岡本が「試合としては完敗です」と話せば、MF古田も「ふがいないし、ありえない結果」と、肩を落とすしかなかった。

 J1のリーグ戦では3勝1分け20敗で最下位を“独走”。どん底にいるチーム状況は天皇杯でも同じだった。勝って気持ちを新たにするはずが、さらなる暗闇に迷いこむ結果に…。ミスと走り負けた結果に古辺フィジカルコーチは「言っても分からなければ、練習で分からせるしかない」と厳しい表情を浮かべた。「札幌史上ワーストシーズン」。そう言われても仕方がない試合だった。

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2012年9月9日のニュース