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大会で飛躍、柴田準MVP受賞 3決でも絶妙アシスト

[ 2012年9月9日 06:00 ]

<ナイジェリア・日本>後半、柴田がアシストを決める

U-20女子W杯3位決定戦 日本2-1ナイジェリア

(9月8日 国立)
 “シンデレラ”柴田に表彰式でサプライズが待っていた。大会の準MVPにあたるシルバーボールを受賞し「意識してなかったのでビックリ。チームみんなのおかげ。気持ち的にも重いですね」。表彰式後の写真撮影では、ケガで離脱した村松智子が発案した“ドヤ顔”ポーズを決め、銀色のトロフィーを大事そうに抱えた。

 3位を決定づける追加点を演出した。前半35分からケガを抱える横山に代わって出場。後半5分、ペナルティーエリア前中央でボールを受けると「(相手が)3人いたけど止まっていたのでいけるかな」と得意のドリブルで相手2人をかわし、絶妙なスルーパスで西川のゴールをアシスト。「(西川が)いいタイミングで出て決めてくれた」と、準々決勝の韓国戦では逆にアシストをしてくれた“相棒”を称えた。

 技術はチームでもトップクラスだったが大会前は田中陽の控え的な立ち位置だった。飛躍のきっかけは1次リーグ初戦のメキシコ戦。体調不良の田中陽の代役としてトップ下で先発し、今大会のチーム1号を決めた。「自信になったし、ゴールの喜びや感覚が戻った」。準々決勝の韓国戦で決勝弾を含む2得点を挙げるなど、大会3得点1アシストの活躍で銅メダル獲得の立役者になった。

 勝利の笛を聞くと仲間と抱き合いながら号泣。「最初から出られない悔しさがあったし、出られない人の気持ちも分かっていた。勝てたし、アシストできてうれしかった」という喜びの涙だった。そのドリブルの切れで、日本代表の香川真司にたとえられることには「うれしいけど、香川さんに失礼かな」と照れ笑い。謙虚なシンデレラは「ヤングなでしこの次はなでしこ。そこを目指したい」とステップアップを見据えた。

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2012年9月9日のニュース