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プレミアの洗礼…香川、3戦連続先発もボール奪われ失点絡む

[ 2012年9月3日 06:00 ]

<マンチェスターU・サウサンプトン>先発出場し攻め込むマンチェスター・ユナイテッドの香川

プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド3―2サウサンプトン

(9月2日)
 マンチェスター・ユナイテッドの日本代表MF香川真司(23)が2日、敵地でのサウサンプトン戦にトップ下で3試合連続で先発出場した。惜しいシュートも放ったが、1―2の後半16分に途中交代。プレミアリーグ初ゴールを決めたホーム・フルハム戦(8月25日)に続く2試合連続得点はならなかった。香川は日本代表に合流するため、4日に帰国。今度はザックジャパンの攻撃の中心として、11日のW杯アジア最終予選イラク戦(埼玉)に臨む。

 ファーガソン監督のマンチェスターUでの公式戦1000試合目となったメモリアルゲームで、香川がトップ下で攻撃のタクトを振った。

 0―1の前半21分、約20メートルの距離から右足で強烈なミドルシュートを放った。枠はとらえたものの相手GKにセーブされた。同23分には中盤でつなぎ役となると、ファンペルシーの同点弾が生まれた。後半4分にはペナルティーエリア右外でファンペルシーのショートパスを受け、ドリブルで正面に持ち込んで右足でシュート。これもわずかにゴール右に外れた。

 開幕から約2週間。“新参者”の香川が早くも名門・マンUにとって欠かせない存在となっている。8月20日のエバートンとの開幕戦から3試合連続同じポジションでスタメンに名を連ねているのは香川の他にDFエブラ、DFビディッチ、MFクレバリーの3人。攻撃的な選手は香川1人だけだ。現時点で背番号「26」がファーガソン監督のチーム構想の中心にいることの証明にほかならない。

 エースのルーニーが8月25日のフルハム戦で15センチの縫合手術が必要な右太腿裂傷を負って離脱。一時は離脱期間が2カ月に及ぶ可能性も報じられたが、ファーガソン監督は「素早く慎重な治療を受け、合併症もなさそうだ。4週間で復帰できると思う」との見通しを示した。国際Aマッチによるリーグ戦中断期間を挟むため、ルーニー復帰までの時間は決して長くない。香川にとってはトップ下として出場機会を得る一方で、司令塔としての地位を確立するためには結果を出し続ける必要があった。「チームメートにはさまざまな角度から僕にボールを集めてほしい。僕を信頼してほしい」。そう話して試合に臨んでいただけに、1―2とリードされている後半16分にナニと代えられたのは、納得できるものではなかった。前半16分にはパスを受ける直前にボールを奪われ、それが失点につながった。

 それでも、わずか3試合ではあるが、プレミアリーグでもまれたことは、香川にとってこの上ない経験となる。その経験を手土産に、今度はザックジャパンの中心選手として躍動する。W杯アジア最終予選はここまで3試合を終えて2勝1分けの勝ち点7。11日のイラク戦に勝てば5大会連続のW杯へ大きく近づく。

 マンチェスターUの背番号26は日本代表の背番号10となり、ザックジャパンをけん引する。

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2012年9月3日のニュース