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五輪での成長見せた!山口&扇原“凱旋”アベック弾

[ 2012年8月19日 06:00 ]

<磐田・C大阪>前半、同点ゴールを決め胸に手を当てるC大阪・扇原。後ろは山口

J1第22節 C大阪3―4磐田

(8月18日 ヤマハ)
 J1第22節は各地で9試合が行われ、アウェーで磐田と対戦したC大阪はロンドン五輪帰りのMF山口蛍(21)、扇原貴宏(20)が2度目のアベック弾を決めた。試合は逆転負けしたが、関塚ジャパンの中盤の要は、世界の舞台でもまれた経験を糧にA代表入りをアピールした。

 まさかの逆転負けを喫しても、関塚ジャパンの申し子は輝きを放っていた。まず本領を発揮したのが山口だ。0―1の前半13分、扇原が蹴った左CKのこぼれ球に反応すると、ゴールまで約30メートルの距離から右足を一閃(いっせん)。「向こう(五輪)でやっていたように前に行く姿勢を出せた」。自身の今季初得点は、ゴール左に突き刺さるスーパーシュートとなった。

 関塚ジャパンで山口とダブルボランチを形成した扇原も負けてはいない。1―2で迎えた前半26分だった。右サイドで得たFK。左足から放たれたボールは、ワンバウンドしてそのままゴールへ吸い込まれた。昨年8月28日の浦和戦以来、今季初となる山口とのアベック弾も「(GKとDFの間に)蹴ったら、たまたま入った」と照れ笑いだ。

 2人にとってリーグ戦は約1カ月ぶり。4位と躍進した五輪の疲れは残っていたが、凱旋試合へのモチベーションは高かった。五輪準決勝のメキシコ戦で決勝点につながるミスを犯し涙を流した扇原は、チームでの再出発を誓っていた。「手応えはあるけど、メダルを獲ることはできなかった。自分にとってここからの一日一日が大事になってくる」。大舞台で味わった悔しさが2点目の原動力となった。

 チームは日本代表FW前田の2発を浴びて、凱旋試合を勝利で飾れなかった。順位は14位と変わらなかったものの、これで降格圏の16位のG大阪との勝ち点差は「2」。山口も「失点しないように修正していかないといけない」と厳しい表情を見せた。最近9試合で1勝3分け5敗。J2降格の危機から逃れるためには、途中出場したFW杉本を含めた五輪トリオの奮起は欠かせない。

 ≪五輪後1チーム2人の得点は初≫ロンドン五輪代表の村松(清水)山口、扇原(ともにC大阪)が国内復帰初戦でゴール。過去五輪代表が大会終了後のJ公式戦初戦で得点を記録したのは、96年アトランタ以降の4大会で計6人。アトランタと北京では2人がマークしたが、今回の3人は最多だ。また、1チームで2人がマークしたのもC大阪が初。3人ともMFで村松はJ初ゴール、山口は2点目。大舞台での経験が早くもゴールという結果を出した。

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