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関塚ジャパン、韓国に完敗…麻也 失点は「僕のミス」

[ 2012年8月12日 06:00 ]

<日本・韓国>後半終了間際、吉田がヘディングでネットを揺らすが、大津がGKチョン・ソンリョンとぶつかってしまいファウルをとられノーゴールに

ロンドン五輪サッカー男子3位決定戦 日本0―2韓国

(8月10日 ロンドン)
 メダルにはあと一歩及ばなかった。サッカー男子の日本は10日、韓国との3位決定戦に0―2で敗れ、4位に終わった。前半38分にカウンターから先制され、後半12分にも失点。攻撃陣が機能せずにノーゴールに終わり、68年メキシコ五輪以来、44年ぶりの銅メダル獲得を逃した。

 メダルを懸けた一戦でまさかのミスが出た。関塚ジャパンの主将・吉田が肩を落としながら振り返った。「ロングボールの対応で、センターバック(CB)の僕にミスがありました」。前半38分だ。相手のロングボールをヘディングでクリアに行ったが、ワンバウンドしたボールの目測を誤り後逸。鈴木、酒井宏、山口と3人が追いかけたが、朴主永の個人技に振り切られ先制点を献上した。後半12分の失点も朴主永に競り負けたのが発端だった。

 後半42分の左CKではファーサイドで頭を合わせゴールに突き刺したが、直前に味方のファウルがあったとしてノーゴール。「(判定が)覆らないことも分かっているけど、悔しくて。点が入ったところでは何がファウルか分からなかった」。試合終了後も主審に身ぶり手ぶりで訴えた。

 守備の立て直しを図った関塚ジャパンにオーバーエージ枠で加入。6月8日のW杯アジア最終予選で右膝内側側副じん帯を痛めたため、7月の合流はリハビリからのスタートだったが、的確な指示で仲良し集団だった関塚ジャパンの意識改革を行った。その一つがバス移動の際の心構えだった。7月11日のニュージーランドとの壮行試合に向かうバスの車中、年下の選手たちを見て「ふわっとしていた」と感じた。その後、「スタジアムに行くまでチームがいい方向に行くように、試合に向かう姿勢をつくろう」と提言。主将として選手だけでのミーティングも敢行。ここからチームが戦う集団へと変わり、ひとつにまとまっていった。そして、下馬評を覆して1次リーグを首位通過。メダルは獲得できなかったが44年ぶりのベスト4へと導いた。

 「グループリーグではいい守備ができたが、まだまだ伸びしろはある。一人でも多くの選手とA代表でやれれば」と弟分の成長を心待ちにした。その一方で、韓国選手が喜ぶ姿を見て「自分の目に焼き付けた。現役を続ける限り、この悔しさを忘れない」と闘志は高まった。A代表の不動のセンターバックは2度目の五輪からさらなるステップアップを目指す。

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2012年8月12日のニュース