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列島、ため息とねぎらい 「プレーには金メダルをあげたい」

[ 2012年8月11日 09:27 ]

 列島にため息が漏れた。因縁の日韓戦で負け、44年ぶりのメダルに届かなかったロンドン五輪サッカー男子の関塚ジャパン。「お疲れさま」「感動をありがとう」。各地で選手の家族やゆかりの人々が熱く応援した。

 FW大津祐樹(22)の地元、水戸市の市民会館。後半12分、0―2と点差を広げられると、約200人が「あー」と落胆した。敗戦が決まり、祖父昭さん(81)は「得点を決める姿を見たかった。残念」。同級生の工藤陽香さん(22)は「試合には負けたがボールキープも光っていた。今後も頑張って」とエールを送った。

 北九州市若松区の市民センターでは、約50人が終了の笛が鳴るまで声をからし「ニッポン」とコールし続けた。MF東慶悟(22)の父洋一さん(50)は「ベスト4まで来た息子たちを誇りに思う」とねぎらった。

 福岡県鞍手町では、FW永井謙佑(23)が小学生時代に所属したサッカーチーム関係者の家で、14人が険しい顔でテレビ観戦した。永井選手が交代でピッチを後にすると、両手を上げ拍手。指導した小野忠幸さん(63)は「サポーターをくぎ付けにした。ここまで来られると思っていなかった」と褒めた。

 約300人が集まった長崎市の市民会館の大ホールは敗れた瞬間、静まり返った。途中出場したDF山村和也(22)の母緑さん(50)は「メダルに届かなかったが、プレーには金メダルをあげたい」とほほ笑んだ。

 DF酒井宏樹(22)が暮らした千葉県柏市の応援会に参加した母清子さん(56)は「精いっぱいやったと思う。お疲れさまと声をかけてあげたい」と語った。

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2012年8月11日のニュース