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佐々木監督、一転“リベンジ”続投の可能性も

[ 2012年8月11日 06:00 ]

<日本・米国>試合後、沢と抱き合う佐々木監督

ロンドン五輪 サッカー女子決勝 日本1-2米国

(8月9日 ロンドン)
 銀メダル以上の価値があった。試合後のロッカールーム、佐々木則夫監督(54)は沢からメダルを首にかけてもらい「ノリさん、ありがとう」と言われた。涙をこらえるのに必死だった。

 最後まで勝負に徹した。1 次リーグ最終戦の南アフリカ戦では移動のリスクを回避する ため後半途中からドロー狙いを指示した。決勝は1点を追う後半32分、鮫島に代え岩渕を投入。試したことのない3―4―3のシステムで攻勢に出た。チームの完成度が高いからこそできる采配だった。

 NTT関東(現大宮)コーチ時代には試合に負けるとベンチを蹴るほどの熱血漢であり、バッグの中に携帯電話と間違えてテレビのリモコンを入れてしまったこともある天然キャラ。両面を兼ね備えた愛すべき指揮官は娘ほど年の離れた選手たちからも慕われた。

 契約は9月末で切れる。勇退の方向だったが「(代表を)率いたい気持ちもある。日本が成長していく上で僕がやった方がいいならやる」と続投への意欲を示した。日本協会の大仁会長は「凄い功績。やれるならやってほしい」と歓迎。上田女子委員長も「本人の考えを尊重したいが、非常にポテンシャルがある」と高評価。ただ指揮官は「だらだらする状況もあるだろうし、資質の違った人もいいかもしれない」と長期政権の弊害を懸念しており、協会幹部と強化方針を話し合った後、決断を出すことになりそうだ。

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2012年8月11日のニュース