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悔やまれるミス…“鉄壁”守備陣まさかの3失点

[ 2012年8月8日 06:00 ]

<日本・メキシコ>後半20分、勝ち越し点を許したが、反撃へ扇原(右)らを鼓舞する吉田(中)

ロンドン五輪サッカー男子準決勝 日本1-3メキシコ

(8月7日 ロンドン)
 関塚ジャパンの守備陣がついに破られた。日本の1点リードで迎えた前半31分、ジョバニ・ドスサントスの右CK。エンリケスがニアで頭でそらす。ゴール前中央で徳永が、ファビアンに先に体を入れられ、頭で押し込まれた。初戦スペイン戦から391分目で今大会初失点を許した。

 準々決勝エジプト戦まで4試合連続完封を誇った守備は健在だった。メキシコは自陣でしっかりブロックをつくってからの速攻狙い。日本は初戦から機能した前線からの激しいプレスをこの日も替えることなく続けた。速攻へのリスクマネジメントも確実にいった。前半27分には左サイドでドスサントスと吉田が1対1のシーンをつくられたが、扇原がDFラインまで戻って対応。相手の利き足の左足をつぶしてボールを奪い返した。

 守備の中心には、やはりオーバーエージ枠で招集された吉田がいた。エジプト戦の直前には、交流のある競泳男子代表の立石諒が平泳ぎ200メートルで銅メダル。さらにドイツでも食事をする仲のFW安藤梢らなでしこジャパンは一足先に決勝に進出。「お互いに頑張りたい」と大きな刺激を受けた。プレミアリーグ各クラブのスカウト陣が大挙して訪れたこの日も、落ち着いた対応で最後まで守備陣をけん引した。

 だが、ミスが命取りとなった。1―1の後半20分、GK権田が手でグラウンダーのパスを扇原に送ったが、アキノの素早いチェックに遭い、ボールを奪われたペラルタに豪快な右足ミドルを決められた。鉄壁を誇ってきた守備陣がまさかの3失点。歴史的快挙といえる決勝進出をあと一歩のところで逃した。

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2012年8月8日のニュース