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グラスゴーの奇跡だ!大津、金星弾!!スペイン食った

[ 2012年7月27日 06:00 ]

<スペイン・日本>前半34分、大津の先制弾に喜ぶイレブン(左から)清武、大津、吉田、酒井宏、東

ロンドン五輪男子1次リーグD組 日本1-0スペイン

(7月26日 グラスゴー)
 「グラスゴーの奇跡」だ。なでしこに続いた。関塚ジャパンが歴史的な金星を挙げた。5大会連続9度目の出場となる日本は1次リーグ初戦でスペインに1―0で勝った。前半34分にCKから大津祐樹(22=ボルシアMG)が先制点を奪い、そのまま逃げ切った。欧州選手権優勝メンバー3人を擁する優勝候補を破り、68年メキシコ五輪以来44年ぶりのメダル獲得へ好発進した。関塚ジャパンは29日にニューカッスルでモロッコと対戦する。

 サッカーの母国を、世界中を驚がくさせた。五輪初戦で「グラスゴーの奇跡」は起きた。前半34分のCK。DFとの駆け引きの中、大津が一瞬のスピードでマークを振り切った。勝負あった。扇原が蹴ったボールに右足を投げ出す。決まった。先制ゴールだ。「決められてよかった。気持ち良かったっす」。優勝候補スペインを沈める一撃に胸を張った。

 スペイン戦を想定した21日のメキシコ戦は屈辱の先発落ち。だが、途中出場でボレー弾を決め先発を奪い返した。昨夏ドイツ1部ボルシアMGへ移籍した。しかし試合に出られず、練習でコンディションを整える日々が続いた。そんな経験も無駄ではなかった。

 五輪では、初出場の36年ベルリン五輪の1回戦で優勝候補スウェーデンに挑み、2点差をひっくり返して3―2で勝って「ベルリンの奇跡」。96年アトランタ五輪では1次リーグ初戦で、本命ブラジルを1―0で破り「マイアミの奇跡」を演じた。アトランタ五輪でも相手ブラジルは2年前のW杯米国大会で優勝し、A代表は当時FIFAランキング1位。今回のスペインもW杯南アフリカ大会を制し、FIFAランク1位。まさにアトランタの再現となった。

 奇跡を起こした過去2大会はメダルに届かなかった。今回は違う。清武が、権田が「目標は金メダル」と公言する。大津も「メダルを獲りにいきたい」。68年メキシコ大会の銅以来44年ぶりのメダルも夢ではない。そう思わせるに十分な90分間だった。

 ≪五輪初戦には強い日本≫日本が五輪本大会初戦で勝利。通算9度目の五輪出場だが、初戦はこれで6勝3敗。過去初戦勝利の大会はブラジルに1―0で勝ちながら2勝1敗の得失点差で1次リーグ敗退となった96年アトランタ五輪以外、全てベスト8以上に進出している。

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