×

守備陣ようやく安定、スペイン迎撃態勢整った

[ 2012年7月22日 06:00 ]

<日本・メキシコ>前半、ゴール前で敵の攻撃をしのぐ酒井宏(左端)、権田(左から3人目)、鈴木(右端)

国際親善試合 日本五輪代表2-1メキシコ五輪代表

(7月21日 ノッティンガム)
 仮想スペインと位置づけた五輪開幕前の最後の実戦で、DFラインは一定の収穫を得た。関塚監督は18日のベラルーシ戦で先発した酒井高徳に代え、左サイドバックにオーバーエージ(OA)枠の徳永を起用。経験豊富な吉田麻也と徳永がそろい踏みしたことで、最大のネックだった守備にようやく安定感が出てきた。

 「相手の速い攻撃を感じられた。最後まで体を張って吉田を中心に守ってくれた。(守備は)上向いている」と指揮官。メキシコはメダル候補にも挙げられる強豪。スピードを生かしたカウンター攻撃で何度も押し込まれたが、統率役の吉田を中心に懸命に体を張り続けた。前半39分、一瞬の隙を突かれたカウンターから豪快なミドルシュートを叩き込まれて1―1に追いつかれた。だが、吉田の絶妙なパスカットなどでピンチの芽を摘み、守備ラインに落ち着きをもたらした。

 11日のニュージーランド戦では終了間際に同点弾を許し、ベラルーシ戦は完封したものの、関塚監督は本番に備えバックアップメンバーの大岩を含むDF7人を全員投入して経験を積ませた。その後、危機感を抱いた選手たちは選手間ミーティングを開催。そこで守備について徹底的に話し合った。指揮官によれば「高い位置で回されても怖くない。くさびを入れられた時だけチェックしよう」と選手同士で意思統一したという。これまで模索を繰り返してきた守備の交代カードもこの日は後半34分の徳永→酒井高だけだった。

 時間はかかったが、スペインを迎え撃つ態勢と覚悟は固まりつつある。

続きを表示

この記事のフォト

2012年7月22日のニュース